公務員の方や大きな企業にお勤めの方々で団体保険に加入している方は多いのではないでしょうか。
加入理由としては「職場の先輩に勧められた」や「職場の皆が入っているから」などの理由も少なくありません。
しかしながら、ほとんどの方がその中身を知らないまま加入しているのみなさん気づいてましたでしょうか。
今回は上記のような理由から団体保険に加入をしており、せっかく払っているなら無駄にしたくないと思った方からの相談でした。
1、面談結果
今回、ご紹介させていただく、お客様は新卒で入社した職場の方に勧められるがまま加入した保険であり、内容を全く理解していないので見直したいとのことでした。
ご相談いただいたS様は現在、団体保険のほかに2社と3種類の保険商品に加入をしており、月々の支払いは合計「20,469円」を払っている状況です。
なお、私の方で保障内容など全て見直して、提案したのは下記のプランです。
- 終身保険(積み立て):約15,000円/月
- 医療保険(掛け捨て):約1,800円/月
- 収入保障保険(掛け捨て):約2,800円/月
支払い保険料の合計額はさほど変わらないですが、保障内容はかなり手厚くなりました。
2、お客様の属性
S様は現在、公務員をされております。
- 年齢:22歳
- ご年収:400万
- 保険に加入する目的:現在加入している保険商品の内容を確認したい。共済で足らない部分を補いたい。
3、お客様の相談内容
今回のご相談は今加入している保険は入社直後に勧められるがまま加入したということもあり、内容を全く理解していないのと共済のみで足りているか不安とのことでした。
そもそも、検討するにあたり、自分自身どのような保障をどのくらい準備していけばよいのかなど全くわからないとのことでしたので、お客様にヒアリングをさせていただき一緒にいくら必要かを考えていきました。
なお、現状S様は現在加入している保険は職場の先輩方に勧められて加入したので、内容など全く把握していない状況で下記の通りでした。
- 死亡保険掛け捨て):5,000円/月
- がん保険(掛け捨て):1,347円/月
- 年金保険(積み立て):14,122円/月
4、提案内容
まずは人生における起こりえるリスクの死亡・介護・障害状態・入院・手術・三大疾病こちらに対して今の保険の内容がカバーされているか見ていくことにしました。
(1)現在加入している保険商品についての現状分析
まず最初に、S様が現在加入されている保険商品の保障内容を全て分析しました。
①死亡保険
現在、加入中の死亡保険は死亡・高度障害時に3,200万円が給付されるものになっており、満期が55歳となっていて、保障も55歳で終わるものだから、55歳以後は一切保障されない商品内容でした。
つまり、最も保障が必要となる老後には保障されない商品となっています。
②がん保険
ガンにかかる治療費は種類により異なりますが、60~70万と言われており、更に高額療養費制度などにより実際の負担額はもっと少なくなってきます。
こちらの商品は万が一ガンになった際に100万円が給付される商品ではありますが、しかし、実際に病気のステージによって、長期にわたる治療になった場合に仕事を変えたり、辞めたりするなど収入が激減した際にはカバーできない金額であることがわかります。
③年金保険
また、S様は老後の資金準備目的で年金保険に加入しておりました。
老後資金の目的で加入したが、「100年時代」と言われる中で、ファイナンシャルプランの観点からみると95歳まで生きることを前提にお金を準備していかなければならない中で、S様の理想の老後に必要な資金が月45万円に対して、実際に受け取れる金額は月7万円の10年間のみでした。
つまり、保険商品を貯蓄していても、返戻率が低いためなかなか思ってたほど金額が増えないのは事実です。老後資金の作り方としては、金融全般で見たときに「貯蓄」・「保障」で目的を分けて金融商品を選ぶことにより、資産を効率化できる話をさせていただきました。
(2)私が提案したプラン
上記の現状分析とS様のご要望を伺った上で、下記のプランを提案させていただきました。
- ①終身保険(積み立て):約15,000円/月
- ②医療保険(掛け捨て):約1,800円/月
- ③収入保障保険(掛け捨て):約2,800円/月
①終身保険について
人生100年時代に突入している中で55歳以前に亡くなる可能性は非常に低いと思われます。
従って、一つ終身での保障を持つ商品をご提案させていただきました。
また、S様は若く三大疾病に関してもそこまで危惧をしていないため、本来必要な死亡保障に加えて3疾病の保障を付けることにより、無駄がないように設計させていただきました。
また、こちらの生命保険商品はドル建ての商品を選択しました。
元々、貯蓄習慣があるS様には「円」だけでなく、ドル資産を一部組み込むことによって円安対策をしつつ貯蓄でき、為替リスク対策もできるという一石二鳥のメリットが得られます。
②医療保険について
S様は若いため、今はあまり必要性を感じておりませんでしたが、保険はほかの金融商品と異なり、若く健康な内に加入することが保険料が安いなど有利に働くメリットがあるから加入をされました。
内容は日額給付を抑えて一時金のボリュームを上げることにより保険料を抑え、高齢者が増加している中、病院数が増えていない実態などを踏まえて短期入院に備えた商品にしました。
③収入保障保険について
働けなくなる可能性は一番低いですが、万が一なった際には一番身近な家族に迷惑をかけてしまう可能性が高いです。
また、現在加入中の死亡保険を生かす形で障害と介護のみの保障で設計することにより、子供たちが独立するであろう歳まで保障を手厚くする事にしました。