- 「年齢が上がってしまっていて、高血圧や尿酸値が高いなど、健康状態に不安があるから今更改めて保障内容のいい保険には入れないよな、、、」
- 「保険は若いうちに入ったから、いまさら見直しても若い時よりいい条件で入れないだろう。」
とマイナスに考えて、行動を起こす前に保険の見直しを辞めてしまう方も少なくないでしょう。
結婚、子どもの出産など家族構成が変わった、転職によって収入が変わったなどライフスタイルが変わったタイミングが、保険を見直すタイミングだと言われています。
しかし、日本人の多くは当初入ったままの保険をそのままにしています。今の自分の属性に合ってない保険に入ったままにしてしまうと、いざ保障が必要な時に適用してもらえないなどの事態に陥ってしまうことも考えられます。
従って、加入中の保険がご自身のニーズに合ったものなのか、昔入ったままで見直す必要は本当にないのかということを、改めて考える必要があります。
なお、健康状態に不安がある方でも場合によっては、保障内容のいい保険に加入できる可能性も充分にあります。
ご自身で判断するのではなく、ぜひ我々専門家に相談してみてください。
今回は加入中の保険に疑問を抱えてはいるものの、健康状態に不安があるためなかなか保険の見直しができなかったTさまの相談実例をご紹介します。
Tさまはすでに57歳ですが、無事に保険の見直しができました。保険の見直しで悩まれている方は、ぜひ最後までお読みください。
目次
1、現在加入している保険内容
Tさまは30年以上前に現在の保険に加入して、10年ごとに保険料が更新され、跳ね上がる保険料を抑えるために更新のたびに、保障内容を削っていることが正しいことなのかと疑問に思い、見直したいというご依頼でした。
保障内容は下記の通りで64歳の更新時に保険料がほぼ倍になり、75歳で定期の部分が終わり、残された死亡保障は100万円弱という保険でした。
日本人の男性の平均寿命は81歳だと言われています。平均寿命から払い込み総額を考えると、大半の人は大幅に損をしてしまう保険内容であることがわかります。
(1)Tさまが加入している定期付き終身保険(更新型)の状況
①保険料
- 約28,000円/月
②保障内容
- 死亡保障:900万円
- 入院日額:1万円
なお、76歳以降は下記保障内容となります。
- 死亡保障:96万円
- 入院日額:なし
(2)そもそも定期付き終身保険とは
定期付き終身保険とは、主契約である「終身保険」のベースに「定期保険特約」が上乗せされている保険です。
若いうちは保障に対して保険料を安く抑えられることが特徴で、5年や10年など一定期間ごとに特約部分が更新され、保険料が徐々に高くなっていきます。保険の内容によって異なりますが、65歳、70歳、75歳となったタイミングで特約部分の更新ができなくなってしまうというものになります。
なお、保険料の大部分は掛け捨てのものが一般的です。
2、お客様の属性
Tさまの属性は下記の通りです。
- 年齢:57歳
- 職業:会社員として建設業に従事
- 年収:約600万円
- お子様は大学卒業済み
3、提案内容
Tさまに詳しくヒアリングさせて頂いた結果、75歳までで終わってしまう保険ではなく、終身で保障を持ちたい、更新型で保険料が上がっていくものではなく一定の保険がいいとの要望を頂きました。
また、75歳以降に亡くなった場合は100万円弱の死亡保障だと、葬儀代・火葬代等の死亡整理金に足りないのではないかと、できるだけ子供達に迷惑をかけたくないという意向があり、最低限の死亡整理金も準備しておきたいとの要望ももらいました。
ただ、健康状態に懸念があったため、改めて新規で加入することが難しいのではと不安はありましたが、保険会社に確認をした上で、下記提案をさせていただきました。
- (1)終身保険(積み立て):約38,000円/月(10年払い・割り増し保険料)
- (2)医療保険(掛け捨て):約5,000円/月
月々の支払金額は高くなりますが、10年で終身保険を払い終える設計により、払込総額を現状のものより抑えることができ、保障内容も終身まで変わらない内容になります。
(1)終身保険(積み立て):約38,000円/月(10年払い・割り増し保険料)
終身保険に関しては死亡・高度障害だけではなく、三大疾病にも対応できる保障範囲の広いものとなります。
こちらの商品はドル建てを選択させていただくことにより、「円」資産だけではなく「ドル」を資産の一部に組み入れることにより、将来の円安リスクに対応できる形にしました。
こちらの保険に関しては懸念事項にあったように、健康状態の点で無条件というわけにはいきませんでしたが、払込総額に対する保障内容・金額を手厚くすることができました。
(2)医療保険(掛け捨て):約5,000円/月
医療の発展や高齢化が進んでいることにより入院期間が短期化の傾向にあることを踏まえ、日額給付金を抑えて、入院一時給付金を上げる設計にさせていただきました。
これによって日帰り入院でも10万円が給付されます。
担当者からの一言
いかがでしたでしょうか。
保険会社は日本に40社以上あり、それぞれの保険会社によって受け入れの条件も異なるため、健康状態に不安のある方でも、無条件または割増等の条件付きではあるものの、保障内容のいい保険に加入できる可能性は充分にあります。
定期付き終身保険が数年前までは日本の大手生保会社の主力商品でしたので、この形の保険に加入されている方が非常に多くいらっしゃいます。
しかし、定期付き終身保険の大部分は掛け捨てになるので高額の保険料支払いに対して、最終的に残る終身保険金額が意に沿わない内容という方も少なくないです。
「若いうちに入った保険だし、今更見直してもいい保険に入れない」とそのままにしておくのではなく、無駄に払っている保険料がないか保障内容は今のニーズに合っているかどうかを見直してみてはいかがでしょうか。