コロナ禍の中で緊急事態による飲食店の自粛に伴い、多くの飲食店が倒産の危機に追い込まれる中、テナント賃貸は厳しい生き残りをかけています。
まだまだ住まいに関してはテレワークが進んだとはいえ、都心の利便性や引越しの手間暇を考えると移住まで考えている方はごく一部のようですが、今後どうなっていくのかは誰にも予測がつかないところに来ています。
そこでやはり長期的に不動産投資を考える上で、重要な「長生き物件」、つまり物件の寿命が長いかどうかは非常に重要なポイントと言えます。
今回はそんなコロナ禍や高齢者社会に対応できる「長生き物件」のポイントについてお伝えします。
これから不動産投資を考える方はもちろん、現在物件を所有している方で物件の見直し、買い増しを検討されている方も最後までお付き合いください。
1、コロナ禍に強い不動産投資とは
不動産投資には様々な種類がありますが、大きく分けると
- 住居系不動産投資
- テナント系不動産投資
となります。
この二つの大きな違いは「人」に貸すのか「法人」に貸すのかといった点です。
新型コロナウイルスの影響で飲食店が倒産に追いやられたケースも多く、都心部のテナントで撤退してしまった法人は多く存在します。
飲食店の中でも特にチェーン店は時短営業により、国からの補助金ももらえない中で家賃が払えない店舗も出て参りました。
また飲食業界以外にもイベント運営会社などもイベント開催が出来ずに収入激減したりと、特定の法人は大きな壁にぶつかっていることもあり、テナント系の不動産投資は現在厳しい状況におかれております。
それに比べて住居系の不動産投資に関しては、ごく一握りの人はワーケーションを求めて郊外に行くことがあっても、ほとんどの会社員の方は在宅ワークになることがあっても、いつまた通常業務に戻るか分からないことから、転居することなく住み続けている方がほとんどです。
このように住居系の需要は以前にも増しており、在宅率が上がったことも影響して、より快適な住まいに住みたい気持ちが高まっていると言えるのではないでしょうか。
緊急事態宣言が延期される可能性もまだまだありますが、不動産投資をする上では、衣・食・住の住に当たる「住居系」の不動産投資が最適と言えます。
2、高齢者社会による不動産投資への影響
次に考えなければいけないのが、日本人の高齢化がかなり進んでいることです。人口の3分の1近くが65歳以上の高齢者という時代を迎えております。
一昔前なら60歳を超えていると高齢者というイメージでしたが、最近の60代の方々は見た目も若く、高齢者と呼んで良いのか悩ましいものです。
多くの高齢者は年金だけでは満足な生活が出来ずに、仕事をすることを余儀なくされる方も多く、通勤にも便利な都心に近い、快適な環境の住居に住みたいといった需要は高いと言えます。
また「おひとり様」と呼ばれる単身者が増えていることや、パートナーを失った高齢者の方も増えてきている為、今後都心のワンルームマンションは需要が増す可能性もあります。
その際に重要になるのがエレベーターの存在や、防犯面を考えたセキュリティー、そしてインターネットで買い物をする時代になってきている為、インターネット環境の充実といった部分です。
このまま少子高齢化が進むと高齢者が人口の半数近くになり、働く高齢者が増え続ける日も遠くはありません。
3、「長生き物件」を選ぶ5つのポイント
では、長生き物件を選ぶ時にどのようなポイントがあるのでしょうか。
高齢者でも安心して住める住居のポイントとしては
- エレベーターがあること
- オートロックがあること
- 宅配BOXが完備されていること
- インターネット環境が整っていること
- 利便性が高い立地であること
上記のような項目が必須になり得ます。
例えば、全国賃貸住宅新聞が公表されている賃貸物件に求める物件設備ランキングがありますが、上位にランクインした設備がある物件の方が、賃貸ニーズが高い物件と言えます。こちらの設備ランキングも物件を選ぶ際の参考にするといいでしょう。
出典:全国賃貸住宅新聞
こういった条件はアパートでは満たされないケースが多く、やはりアパート物件よりはマンションの方が長生き物件の条件として重要と言えます。
さらに、最寄り駅から徒歩10分圏内で、ターミナル駅に直通で行ける利便性の高いエリアであることも長期的に収益を上げることができる、「長生き物件」であると言えるでしょう。