不動産の購入で融資を活用したことがある方であれば、「団体信用生命保険」という言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
実は不動産投資のメリットのうちの一つは、「生命保険代わり」というメリットがあります。これは不動産投資をする際に、不動産の購入で融資を活用して「団体信用生命保険」に加入すれば、この「団体信用生命保険」が生命保険代わりの役割を果たしてくれることを指しています。
一方、団体信用生命保険は通常の生命保険とは異なる部分もあるので、きちんと仕組みについて理解する必要があります。
そこで今回は
- 団体信用生命保険の仕組み
- 通常の生命保険との違い
- 不動産投資で活用するメリットが大きい
この3つのポイントについて書いていきます。
団体信用生命保険について詳しく知りたい方、不動産投資を検討されている方は、ぜひ最後までお読みください。
1、団体信用生命保険の仕組み
団体信用生命保険の仕組みは分かりやすく言うと、不動産を購入する時に、銀行から融資を受ける際に、万が一名義人が返済期間中に亡くなった、高度障害状態になったなどの場合に備えて、代わりに残債を返済してくれる生命保険のことです。
少し前までは団体信用生命保険の保障内容は、名前通りの生命保険だけでしが、つまり亡くなった時、高度な障害になった時のみ適用される内容でした。今はその保障内容が非常に豊富になりました。
- がんの保障
- 生活習慣病の保障
- 病気やけがの保障
など、通常の生命保険保険の保障内容とかなり近い内容になっています。
また、団体信用生命保険の場合は、保険料を別で支払うというわけではなく、融資の金利に上乗せにされています。実際に融資を受ける金融機関によって異なりますが、大体0.1%〜0.2%が目安になります。
なお、保障内容については、金融機関によって異なりますので、こちらに関しても詳しくは金融機関に確認する必要があります。
こちらの記事の解説動画もありますので、ぜひ合せてチェックしてみてください。
2、通常の生命保険との違い
上記に書いたように、団体信用生命保険は万が一な時に備えての保障なので、生命保険と同じ認識してしまう方も多いかと思いますが、ここは通常の生命保険と大きく違う点を説明します。
この違いは分かりやすく言うと、保険金を貰えるかもらえないかの違いです。通常の生命保険は万が一な時は保険金として、保険会社からお金をもらう仕組みになっています。しかし、団体信用生命保険の場合は、保険金をもらうのではなく、残っているローンの残債がゼロ円になるのと、無残債の不動産をもらうことができます。
例えば、3,000万円で購入した不動産があった場合、残債が2,000万円の時に名義人が亡くなったら、残っている2,000万円の借金がゼロ円になり、更にその不動産をもらうことができるというイメージです。
保険金がもらえないなら、普通の生命保険がいいのでは?と思われる方もいるかもしれませんが、実は不動産投資でこの団体信用生命保険を活用するメリットが大きいのです。
詳しくは3つ目のポイントで分かりやすく解説します。
3、不動産投資で活用するメリットが大きい
上記にて団体信用生命保険と通常の生命保険の違いについて書きましたので、仕組みの違いについてご理解頂けた方も多いと思います。
では、なぜ保険金をもらえないのに、不動産投資で団体信用生命保険を活用するメリットが大きいのでしょうか。そのメリットは下記の3つが挙げられます。
- 万が一な時に備えて融資の残債がなくなる
- 不動産という大きな資産をもらうことができる
- 保険料の見直しで他の投資ができる
よく生命保険を投資と考えている方が多いですが、今の日本の国内の保険の利率が非常に低く、20年、30年を継続して支払っていても、ほとんど元金からお金が増えません。つまり、生命保険は投資に適しておらず、万が一な時に備える保障であります。その観点では、団体信用生命保険でも十分その役割を果たすことができます。それに、不動産投資をすることによって、残債がなくなった上で不動産という資産を得ることができます。
また、相続税の観点でもメリットがあります。保険金は現金なので、相続税の課税額の評価は時価で計算されるので、相続税が高くなります。一方、団体信用生命保険の場合は、保険金ではなく不動産が課税対象となります。不動産の課税額は路線価で計算されるので、時価より大きく評価額が下がり、相続税をおさえることができ、相続税対策としても非常に有効的です。
また、団体信用生命保険に加入すれば、今まで加入していた生命保険を見直しすることによって、今まで支払っていた保険料を節約することができ、他の投資に回したりなどさらなる有効活用することできます。
このように、不動産投資で団体信用生命保険を活用することによって、一石三鳥のメリットがあるのです。