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2021615日(火)より施行された「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律(賃貸住宅管理業法)」によって、賃貸住宅管理業務の厳格化が図られることで健全な市場拡大に向けて新たな一歩を踏み出すことになりました。

すでに昨年12月にサブリース業に関する規制を実施しており、今回の管理業務についても不良業者を排除することを目的としておりますので、今回は賃貸住宅管理業法により選ぶ管理業者の基準や違いを説明します。

既に不動産投資を始められている方はもちろん、これから不動産投資を始める方も最後までお付き合いください。

1、賃貸住宅管理業法はどんな法律なのか?

賃貸住宅管理業法(以下:管理業法)の最大の特徴は「賃貸住宅管理業者の登録制度」を創設して、そこに登録することを義務付けたことです。

これによって、事務所ごとに管理の専門知識を持つ専門家である業務管理者を選任して配置する必要があります

入居者が賃貸契約する際に重要事項説明があるのですが、この際に管理の内容を書面で説明するほか、家賃などの財産を分別して管理しなければならなくなりました。

また、賃貸オーナーには、請け負う管理の内容について書面で交付するとともに、収支内容など運用状況も定期的に報告する必要があります。 

ただし管理業法は200戸以上管理している業者が対象となります。つまり200戸未満の管理会社には登録の義務は無く、目の届きにくい小規模事業者の管理状況を把握しづらいという弱点があります。

規模の小さな業者に賃貸管理委託をすることは、法の目の届かないところで悪事を働くことも可能となります

悪事とは少し言い過ぎましたが、賃貸管理における入居者と業者、オーナーと業者のトラブルはこれまでかなりあったことも事実ですので、どんなトラブルが想定できるか見ていきましょう。

2、賃貸管理会社とのトラブル例

続きまして、実際にあった賃貸管理会社とのトラブルをみてみましょう。

入居者編

  • 退去時に敷金を返金してもらえない
  • 過失の無い部分まで修繕請求されてしまった
  • 高額なハウスクリーニング代を請求された

オーナー編

  • 入居者過失の傷なども修繕負担させられた
  • 賃貸管理解約したいのに違約金がかかり、さらに半年間は解約できないとされた
  • サブリース契約に切り替えのタイミングが分からず空室が続く

このように入居者にもオーナー側にも賃貸管理会社とのトラブルは絶えません。 

たとえば過失の有無によって修繕負担が変わることをしっかりと伝えていれば上記のようなトラブルは減りますし、報告の義務があれば現在の賃貸状況や募集状況なども分かるため、空室が続くような事は無くなってきます。

その他にも、最初からあった傷を退去時に指摘されて、自分がやったわけではないと主張したが「証拠はありますか?」と言われ見ず知らずの人が付けた傷の修繕費を払わされたケースや、入居者が過失はないと主張した為、明らかに壊された便座をオーナーが負担して修理したケースなど、入居者側、オーナー側のどちらもトラブルに遭うことが多くあります。 

こうした事が起きても、間にいるはずの賃貸管理会社は何も過失を追わないというのが一番の元凶かもしれません。入居者やオーナーに対して正しい判断や指示を出しているのかどうかなど、今後は優良賃貸管理会社選びが非常に重要な項目になってくるはずです。

また、悪徳な賃貸管理業者になりますと、解約するのに12ヶ月かかり、さらには違約金まで取られるといった場合がありますので、ご注意ください。 

サブリースについて詳しくは下記の記事を参照にしてみてください。

家賃保証(サブリース)と集金代行どちらが正解?不動産投資を15年以上経験するプロが教えるお得な選択とは?

3、優良賃貸管理会社を見極める極意

ではどういった賃貸管理会社を選べば、先述のようなトラブルを抑えることができるのでしょうか。

そして見極めるコツはあるのでしょうか。ここでは優良賃貸管理会社の特徴をピックアップしましたので、参考にしてみてください。

優良賃貸管理会社の特徴 

  • 管理戸数200戸以上で管理業法を遵守している会社
  • マンションのみを管理している賃貸管理会社
  • 経験値の多い会社(社歴や管理件数)
  • 賃貸経営管理士または登録講習を受講した宅建士がいる会社

優良賃貸管理会社の特徴として上記4項目を掲げましたが、注目すべき点は②のマンションのみを管理している賃貸管理会社という点です。

マンションとアパートで比べると、どうしてもアパートの方が入居者層の年収が低くなります。

当然ですが、お金のある方に比べて、修繕費の件などで揉めるケースも増えますし、在宅率も高く劣化も激しいため、修繕トラブルも多く発生します。

管理会社として、アパートを管理している会社は対応やトラブルも多く、管理会社としても人手が足りなくなってしまい、雑な対応にもなり兼ねません。

それに比べるとマンション管理のみを行う賃貸管理会社は、トラブルの少なさから、マニュアル化できる部分も多く、仮に新人が対応したとしてもそこまで変わらないサービスを展開できます。

そして④のように有資格者がきちんと重要事項説明の読み合わせをしてくれる会社であることが重要です。

設置の義務には1年の猶予がありますが、早めに対応している会社は良いかと思います。

具体的にどのような業者を選んだら良いのかは、無料でご相談に乗っておりますので、こちらの公式アカウントからお気軽にお問合せ下さい。 

まとめ

今回は法律によって、賃貸管理における業者選びのポイントを中心に話しましたが、参考になりましたでしょうか。

今不動産投資をしていてご不安な方や、これから始めようと考えている方はいつでもご相談ください。