生命保険と言ったら、死亡保険を連想される方は多いのではないでしょうか。
実際には生命保険には、「終身保険」、「養老保険」、「定期保険」と3種類があります。それぞれの保険内容が異なっております。
そこで今回は、その3種類のそれぞれのメリット・デメリット、それぞれの特徴を生かした加入方法と、それぞれの種類に適した人の条件などについてご説明させていただきます。これから生命保険を検討されている方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
目次
1、そもそも生命保険とは?
そもそも生命保険とはなんでしょう。
生命保険とは保険料を支払うことによって、万が一亡くなった時、病気になった時に保険金をもらえる保障のことを言います。
生命保険のメリットはやはり万が一な時に備えて保障を得られることですが、その保障を得るために保険料を支払うのがデメリットと言えます。もちろん保障額によって保険料は異なりますが、貯蓄型の場合は月3万円以上かかる商品もあります。
2、生命保険の種類はわかりやすく3つある
生命保険には、大きく下記3つの種類があります。
- 終身保険
- 養老保険
- 定期保険
では、それぞれについてみていきましょう。
3、終身保険について
まず最初に、終身保険についてみてみましょう。
(1)終身保険とは
まず、終身保険とは読んで字のごとく「保障を身が終わるまで一生涯続く保険」ということです。死亡保険とも言います。
保険料の支払いが終わっても保障期間はずっと続き、契約者本人から解約をしない限り、ご遺族も必ず保険金を受け取れる形となっております。
(2)終身保険のメリット
養老保険、定期保険と比較して、具体的には終身保険にはどのようなメリットがあるのでしょうか。
大きく下記3つのメリットが挙げられます。
①保険料の変更がない
終身保険は更新がないため、保険料は加入した当時の金額で一定しており、途中で上がる心配がありません。
②保障が一生涯続く「安心一生涯」
終身保険は保険料の払い込みが終わっても、そのまま死亡保障が続きます。
平均寿命が男性81.09歳、女性87.26歳という長寿の日本では、保障が一生涯続くので安心でき、支払った保険料を無駄にせずに済みます。
③積立て仕組みである
終身保険の保険料は積立となっており、解約返戻金が満期を迎えると支払った保険料の総額を超えます。
返戻率は商品によって異なりますので、ご契約される前に、
- 月々の保険料
- 何年の払込み
- 支払い総額
- 返戻率
などをきちんと確認し、最も高い解約返戻金を得られる商品を選ぶようにしましょう。
老後、万が一資金が必要となった場合でも、老後資金として活用できるでしょう。
(3)終身保険のデメリット
一方、終身保険は積立てなので、加入することによって無駄にならないといっても、デメリットもあります。
①保険料が高い
上記メリットで保険料の変更がないと書きましたが、しかし、終身保険は一生涯の保障や貯蓄性があるため、月々の保険料が比較的高いことです。
②途中解約の場合元本割れする
もう一つのデメリットは、貯蓄性があるとはいえ、満期前に解約してしまうとほとんどの場合、戻ってくる金額は支払った金額よりも低くなり、元本割れしてしまうのです。
(4)終身保険に加入した方がいい人は?
では、終身保険にはどのような人は加入した方がいいでしょうか?
大きく以下のようなケースが挙げられます。
①万が一ご自身が亡くなった時に家族面倒をかけたくない人
人が亡くなってしまった場合、おおよそ300~500万が必要と言われております。その内訳としては、葬儀代や火葬代・天国の名前の戒名代といったものがかかります。
ご自身が万が一亡くなった場合、終身保険に加入していれば、その際に残された家族に金銭的な負担を与えないことができます。
②相続税対策を考えている人
生命保険の死亡保険金には(500万円☓法定相続人数)分の非課税枠があるので、相続対策としても有効です。
例えば、法定相続人が3人いる場合、500万円☓3=1,500万円まで非課税になります。
③保障を得つつ、貯金を考えている人
保険だけでは大きな金額の貯金は難しいですが、終身保険の保障を得つつ生命保険料控除と利率を生かして貯金に使う方法もあります。
生命保険料控除とは支払った保険料に応じて所得税や住民税が軽減される制度です。具体的な仕組みについて詳しくは「生命保険料控除!プロが新旧制度の違いを詳しく説明」を参照にしてみてください。
貯金が苦手という方には、毎月自動的に保険料が引き落としされるため、貯蓄する習慣をつける一歩目としては良いかもしれません。
4、養老保険について
続いて、養老保険について書いていきます。
(1)養老保険とは
養老保険とは、「保障期間が満了すると満期保険金が支払われる保険」です。
月々の保険料が高いが貯蓄性があるため、保障をもちつつライフプランに合わせた資金を準備する一つの方法として活用することもできます。
それでは養老保険のメリット・デメリットを見ていきましょう。
(2)養老保険のメリット
養老保険は万が一のことが起こらず満期を迎えた場合でも、死亡保険金と同額の満期保険金を受け取れるというメリットがあります。
(3)養老保険のデメリット
一方、デメリットとしては、保障と貯蓄性の二面を持つため、保険料が高くなっているので、保険料を安く抑えたい方には不向きといえます。
もし、支払いが生活を圧迫し早い段階で保険料の支払いが困難となった場合、解約返戻金が元本を大きく下回ります。
また、満期になると保障が終了し、それ以降の更新ができません。満期後も保障が欲しいとなった場合には、その時の健康状態や年齢によっては新しく保険に加入できない可能性もあります。
(4)養老保険に加入した方がいい人は?
養老保険は、学費や老後の費用など、決まった時期に資金が必要となってくるのがわかっている方に適しています。
また、保険料が自動的に引き落としにされますので、貯蓄が苦手だが将来的に資金が必要と思っている方にも適していると言えます。
養老保険について詳しく知りたい方は「養老保険の保険料は高い?加入する前におさえておくべきポイントは?」を参照にしてみてください。
4、定期保険について
最後に3つ目の定期保険について見てみましょう。
(1)定期保険とは
定期保険とは、「保険期間が定められている保険」です。
貯蓄性を持つ終身保険、養老保険とは異なり、定期保険は「掛け捨て」と言われている保険のため、何もなければ保障は終了し、解約返戻金などもありません。
しかしながら保険料が安いため、少額で一定の期間を手厚く保障を持つことができるのが特徴です。
それではメリットとデメリットを見ていきます。
(2)定期保険のメリット
定期保険の一番のメリットは何といっても保険料が安いところです。
定期保険は途中で解約し満期を迎えた場合でも、解約返戻金はありませんので、ライフプランによっては途中で解約して見直しがしやすい点も特徴です。
解約しやすさから一定の期間、手厚く保障を持つことが可能です。
(3)定期保険のデメリット
定期保険のデメリットは、幸いにも何も起こらなかった場合、支払った保険料は戻ってきません。
契約期間によってもし保障期間終了後も保障を持ちたいとなった場合、新しい契約の保険料が上がります。
(4)定期保険に加入した方がいい人は?
ある一定の期間のみ保障を手厚くしたい方は、定期保険が適しています。
例えば、子供が独立する年までの間に、自身に万が一起こった場合でも残された妻や子供の生活に影響を与えないようにしたい方は定期保険がオススメです。
また、若いうちに世帯を持ち収入が多くはないが、家族のためにしっかりと保障を持ちたい方にも適しています。
まとめ
生命保険には様々な商品があり難しそうに見えますが、実はそれぞれに特徴があって、わかりやすくなっています。
記事に書いた通りそれぞれの商品にメリットとデメリットがあり、ご自身のライフプランをしっかりと分析し、ご自身の目的に合った商品を選んでいくことがとても重要となってきます。
逆に言うと商品の特徴を生かして無駄なく組み合わせていくことによって、ご自身にとって最適のプランが作っていけます。これから生命保険の加入、もしくは見直しを検討されている方は、ぜひ一度相談してみてください。