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早いものでもうすぐ10月です。

年末調整の時期が近づいてきましたが、生命保険控除の案内などがお手元に届いている方も多いのではないでしょうか。

生命保険控除や医療費控除。サラリーマンや公務員の方なら、少しでも税金を安くしたいと思う方も少なくないでしょう。そういった意味でも年末調整を楽しみにしている方も多いのではないでしょうか。

今回は年末調整と確定申告の違いや、確定申告にちなんだ話を詳しく解説します。 

1、確定申告が必要な方の条件とは?




「確定申告」という言葉を会社員や公務員の方は耳にはするけど

  • 実態を知らない
  • やり方が分からない
  • 難しそう

といったイメージを持たれている方が多いのではないでしょうか。 

日本における自営業者や会社経営者は約1013%。約9割の方が従業員という計算になります。 

多くの方が勤め人である以上、会社が給与を支払っていて、税金等を源泉徴収している為、ご自身で申告する必要がないので、確定申告から縁遠く、年末調整のみを行っている方がほとんどだと言えます。

ところが会社員と呼ばれる方々の中でも、確定申告の義務が生じる方々がいます。

  • 年収2000万円以上の方
  • 2つ以上の企業から給与を貰っている方(Wワークや掛け持ち、転職した方など)
  • 給与収入以外で年間20万円以上の収入がある方(副収入など)
  • 不動産投資をしている方
  • 外交員報酬としての収入がある方

※不動産投資に係わる項目だけ抜粋 

上記に一つでも該当した場合は確定申告が必要となります。

なお、この中で経費が認められているのは下記の3つの収入です。 

  • 給与収入以外で年間20万円以上の収入(副収入など)
  • 不動産所得
  • 外交員報酬としての収入

経費が認められていることで、所得を抑えることができますが、不動産所得以外で経費が収入を上回ることはほとんどない為、多くの方が「確定申告=納税」というイメージを持っています。

もちろん自営業者も赤字でない限り「確定申告=納税」となります。

2、ふるさと納税やiDeCoをしていても不動産投資は意味があるのか?

確定申告による節税の話しをすると、「ふるさと納税」や「iDeCo」などの政府が考案した政策を連想される方も多いのではないでしょうか。

ふるさと納税は地域支援型の税金控除型の仕組みですが、先述の項目に該当している方々は確定申告をする必要があります。該当しない方は年末調整のみとなります。 

よくありがちなのが、ふるさと納税をしていることで「節税」をしている気になっている方です。 

ところがふるさと納税は分かりやすく言うと「地方産地の物をお得に購入できる」だけであって、決して節税が出来ているわけでは無いということです。

感覚的には出費分(経費)が税率によって戻ってくるので、所得税住民税の合計税率40%の方は、商品やサービスを4割引きで購入している感覚になります。

一方、マンション経営などの不動産投資では確定申告においては、様々な経費を経費計上することで所得金額をマイナスにすることも出来て、給与所得がある方の場合は、ご自身の給与所得と不動産投資のマイナス所得を合算して申告することが出来る為、経費を上手く活用すれば大きな節税効果も期待できます。 

また不動産投資はふるさと納税やiDeCoと併用して行うことが可能ですが、知らない方も多いので、併用できることを覚えておいてください。 

ふるさと納税とiDeCoについて詳しくは下記の記事をご参照ください。

ふるさと納税は損するケースもある?プロが利用する時の注意点を解説

個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)とは?公認会計士が教える知っておくべき5つのポイント

3、住宅ローン控除と不動産投資の節税は併用できるのか?

答えから言ってしまうと節税は併用できます。

私がよく受けるご相談の中に 

  • 「マイホームローンがあって、住宅ローン控除を受けているけど、不動産投資が出来るんですか?」
  • 「住宅ローン控除で所得税が安くなっているから節税効果がないのでは?」

といった質問を受けることが多々あります。

住宅ローン控除で仮に所得税がほとんど取られてなかったとしても、住民税があればその住民税を減額することが出来ます。

住宅ローン控除は決定した所得税から残債の1%を減額するやり方ですが、不動産所得がマイナスの場合は、所得自体を下げることが出来ますので、それに合わせて所得税と住民税が減額されるので節税効果はあります。 

医療費控除や生命保険控除に比べると大きくなる住宅ローン控除ですが、総所得を減らすことが可能なマンション経営は、やはり他のどんな節税よりも大きな効果が期待できると言えます。

不動産所得がある時の確定申告の申請方法などについて、八木チエの「不動産投資の教室」の動画にて分かりやすく解説していますので、ぜひ合わせてご覧ください。

まとめ

今回は不動産投資の節税が様々な節税と併用できるのかという話をしましたが、マンション経営における節税は、経費計上することでマイナス所得を作り出せますので、マンション経営をお考えの方は、領収書の取得と保管を意識してなるべく多くの経費を計上することが大切と言えます。