不動産投資をやみくもに購入すると失敗するリスクが非常に高いです。成功率を上げる為にはきちんとした目的と目標設定がとても重要です。
私も数々の不動産投資について相談を受けてきていますが、やはり目的と目標をしっかり持っている方とそうでない方の成功率が明らかに違っています。
今回は、不動産投資をする「目的」と「目標」についてお話をしていきます。目標設定などで悩まれている方はぜひ最後までお付き合いください。
目次
1、不動産投資で成功するには目標設定が重要
不動産投資の目標設定と聞くと難しく考えてしまいがちですが、実は至ってシンプルなものです。
目標とはあくまで目安やマイルストーンだと考えます。ですので、大枠として下記2点です。
- 1点目:時期の設定(いつまでに、いつから)
- 2点目:具体的な数値目標(価格、毎月の家賃など)
当然、不動産投資に置いては他に価格、利回りや立地といった重要な項目がありますが、それはあくまでも購入条件にあたります。
不動産投資において、目標設定が定まっている人と、そうでない人はかなり成果が変わってきます。
更に言えば、より明確な目標設定をされている方の方がより成功する率が高くなります。
では、下記事例をみてみましょう。目標設定でどちらが将来の成功率が高くなるのでしょうか?
例)
- Aさんの目標:不労所得が欲しい
- Bさんの目標:65歳から毎月20万円の家賃収入を最低年間95%得たい
私はBさんの方がより成功率が高いと言えるでしょう。
なぜならば、Aさんの目標設定は漠然としているのです。目標が漠然とすると、具体的に行動を起こすことができず、物件を購入する前の段階で貴重な時間をロスする可能性も高くなるし、結果達成しにくいことになります。
実際にAさんのように漠然とした目標を持っている方は非常に多く感じます。
一方、不動産投資する目的はどうでしょう。目標と目的をイコールに思われている方も多いようですが、私は目標の前の段階で目的を決めておくべきだと思います。
- 「何のために?」=目的
- 「それを実現する為には?」=目標
上記の例で言うと、「不労所得が欲しい」は不動産投資をする目的にあたり、「65歳から毎月20万円の家賃収入を最低年間95%得たい」は不労所得を実現するための目標になります。
何にでも共通すると思いますが、目的が無いと、目標を立ててもあまり意味を為さないとも思います。
2、みなさんはどのような目的で不動産投資をされているの?
では、みなさんはどのような目的で不動産投資をされているのでしょうか。
- (1)愛する家族への生命保険代わり
- (2)他人資本にて将来の資産形成する
- (3)税的対策の一環として購入する
- (4)高利回りで毎月の家賃収入を高く儲けたい
- (5)転売して利益を得たい
など。不動産投資を手段として捉えると、上記の様に目的は多岐に渡ります。
不動産投資について詳しくは下記を参照にしてみてください。
不動産投資の初心者が成功するには?年間180名以上の投資家と面談する私が教えるたった1つのコツと3つの実例
マンション投資は節税に適してる?マンション投資で節税できる税金の本質を理解する
また、その目的に沿って手段である不動産投資の物件選定が変わってくることも事実です。
例えば、(4)高利回りを狙う目的の場合は、都内の1R新築や築浅などの物件は不向きです。
私個人的には築古リノベーション物件、競売物件などが(4)の目的を果たすための手段となると考えます。
また、大枠で言うと目的とは「何かの為に資産を形成する」という大項目になると思いますが、その中でも「不動産投資」は数ある金融商品の中で唯一「他人資本」で運用が可能な商品です。
- 自己資本の金融商品:株、FX、投資信託、保険、金など
- 他人資本の金融商品:不動産投資
「何かの為に資産を形成する」という大きな目的に向かって「その為に必要な具体的な金額と時期を明確にする」ことから、上記金融商品の特徴やメリット・デメリットをしっかりと理解し、投資効率(分散投資)を上げていく事がとても重要だと考えます。
なお、目的によっては、必ずしも不動産投資が適切であるとは言い切れない場合もあります。
つまり、「目的」に沿った手段を選ぶ中の一つの金融商品として、不動産投資を選定するべきです。
3、不動産投資にもリスクがある!把握しておくべきリスクは?
投資である以上不動産投資にもリスクがあります。私が考える不動産投資のリスクは以下の通りです。
- 金利の変動
→短期、長期プライムレートの違いは? - 家賃の下落
→保有期間中の家賃変動をどう想定しているか? - 空室率の上昇
→立地、徒歩圏内、間取り、階数等の条件はどうか? - 出口対策のリスク
→長期保有用なのか、途中売却用なのか? - 支出のリスク(税金、修繕積立金、設備維持費)
→想定通りの維持管理費用なのか?
リスクを極力回避することが成功のカギとなりますので、上記リスクを最小限におさえるには実は「不動産投資会社選び」が重要だと考えます。
(1)金融機関選定
不動産投資は金融機関と投資ローンの提携をされています。金融機関はその会社の取引実績などで提携するかどうかを判断しているため、提携金融機関はどこなのかがその不動産投資会社を判断する一つ大きなポイントになります。
不動産投資を会社を選ぶ際に以下業界大手金融機関が提携をしているかどうかをチェックしましょう。
- イオン住宅ローンサービス
- オリックス銀行
- ジャックス
- ダイヤモンドアセットファイナンス
- 東京スター銀行
(2)出口対策
私は「長期運用」の極端な話、よっぽど変な物件(築50年、駅徒歩15分以上等)で無い限り、賃貸人さえ居れば、持ち続ければ利益が出ると考えています。
ここで一番重要とも言えるポイントは、不動産会社が自社で販売した物件を将来的に自社で買い取るかどうかです。
販売価格に自社の利益を乗せすぎている、財務力が無いなどの理由で買取りを約束できない会社も沢山ありますが、ある一定時期で買い取ってくれる会社と買い取らない会社では投資対効果に雲泥の差が開きます。
中長期的(10年~15年)で売却益をコンスタントに買い取りによって形成し、そのお金で都心一等地の家賃が高く取れる物件を無借金で持っていく事を前提に提案してくれる不動産会社と、単純に「立地」のみで勧めてくる会社では30年後に全く結果が違ってきます。
(3)具体的なリスクシミュレーション
家賃の下落、修繕積立金の上昇、入居率想定、家賃設定、納税する期間と金額など細かいリスクを保有している期間分鮮明に出しているかどうかです。
私が過去に会った不動産会社の中には、5年分のシミュレーションしか持ってこないという事もありました。5年では何も判断できません。
(4)毎月流動している物件数
- A社:月々の仕入れ物件数 20戸
- B社:月々の仕入れ物件数 100戸
上記目的とそれに合わせた物件を適切に提案してもらう場合、どちらの会社がその条件を満たせる可能性が高いでしょうか?
一目瞭然ですが、B社となります。
今までの(1)~(4)までを全て満たす優良な企業は毎月100戸近く仕入れを行い、その約9割を翌月までには流通させる事もあるので、それだけお客様から選ばれている証拠とも言えるでしょう。
A社は良き物件が入ったという言葉とセットに、相談者の目的を度外視し、「好立地」を盾にある物件の中からしか提案が出来ないのです。
相談者がもし「税的効果」を期待している物件だとしたら、一概に「好立地」が正解とも言い切れないのです。
つまり、「不動産投資会社選定」が重要という事になります。
また、不動産投資会社と同じようにもしくはそれ以上に重要なのは「担当者」です。
信頼できる不動産投資会社を見つかれば不動産投資が成功すると安心してしまう方が多いようですが、信頼できる不動産投資会社だとしても、実は担当者のレベルはまちまちです。知識がある、実績がある担当者を見つけることによって、ご自身の目的、目標を達成できる投資プランを提案してくれます。初めて不動産投資が成功する道に一歩近づけたのです。
不動産投資に資金が不安、目標設定で悩まれている、不動産投資の始め方など何でも構いませんので、まずは専門家に相談してみましょう。
4、実際に不動産投資を始める時の流れ
最後に、実際に不動産投資を始める時の流れについてみてみましょう。
弊社はコンサルティング会社になりますので、実際に相談者に行っている流れを参考にしてください。
(1)面談にてまず金融商品のメリット・デメリットを理解する
不動産投資のみならず、他の金融商品も含めて其々の特徴や役割を明確にします。
(2)目的を明確にする
投資する目的を明確にします。
①セカンドライフの必要資金額を明確にする
退職後に毎月いくらの生活費が必要かを明確にします。30万円なのか、40万円なのか具体的な数字を設定します。
②毎月の収入と支出を明確にする
現在の毎月の収入額と支出額を明確に把握できるようにします。
そこで、投資に回せる金額を決めます。その内訳として自己資本、他人資本の両軸で実行する比率や配分を決めます。
(3)他人資本での不動産投資を選択する場合
上記目標金額からの他人資本比率を到達させる為に融資の枠を確認し、その後、対象となる物件の特徴(メリット、デメリット)を確認し、具体的な戦略を立案します。
(4)不動産投資会社を選定&実行
上記戦略が実行可能な不動産会社を一緒に選定し、実行までをフォローします。