こちらの記事をお読みの方の中で、アメリカ不動産投資に興味はあるものの、敷居が高いと感じていて、自分にはできないのではないかと思われている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
確かに経済大国のアメリカを言うと、その国に自分が不動産を持つことになかなか想像つかない方も少なくないでしょう。実際に私は一番最初にアメリカ不動産を購入した時は少額からスタートしました。
こちらの記事では、私が自ら投資した経験を基づき、アメリカ不動産投資の特徴、メリット・デメリットなどについて書いていきます。これからアメリカ不動産投資を検討されている方は、ぜひ最後までお付き合いください。
目次
1、アメリカ不動産投資の特徴
まず最初に、アメリカ不動産投資の特徴についてみていきましょう。
アメリカ不動産は日本の不動産とは真逆な要素が3つあります。
(1)時間と共に不動産の価値が増加する
1つ目は、アメリカ不動産は時間と伴に不動産の価値が増加します。
基本インフレ経済下のアメリカでは、物件価格も家賃も年々上昇します。物件価格としては、10年で約2倍になるイメージで、住宅価格の中央値でみるとここ40年で8倍程度となっています。また家賃も場所によりますが、私が保有するエリアでは年間4%程度は上昇しています。
築年数が古くなるにつれ、年々不動産価値も家賃も下がっていく傾向にある日本の不動産とは真逆に動いています。
(2)不動産の取引は透明性が高い
2番目は、情報の透明性と優れた取引の仕組みです。
アメリカ不動産のポータルサイトで物件の住所を入力して調べると、
- いつ幾らで売れた物件か?
- 現在幾らの価値があるのか?
- 購入したら幾らで貸せるのか?
などの情報がすぐにわかります。
つまり、自分が住んでいる隣の家の価値が瞬時に無料で調べることができます。
また、基本エスクローという取引専門業者などを通じて売買するので、手付詐欺、所有権が移転されないなど、正規なルートで売買を行えば不動産取引に関わるリスクが国内よりも低いのが特徴です。
日本ではやっと最近となり、不動産の価格が分かるツールが出てきたり、取引を透明化していくなどの取組みが進んでいますが、まだまだアメリカ不動産市場に追いついていないのが現状です。
(3)減価償却期間が長い
3番目は、耐用年数というか減価償却の仕組みです。
日本は法定耐用年数22年経過した木造の不動産は、簡便法で4年償却することはできますが、建物価値が法定耐用年数を超過したために、「ゼロ」として金融機関から評価されてしまいます。
一方、米国不動産は、オーナーチェンジする度に27.5年で永遠に償却可能です。
つまり、法定耐用年数を超過しても価値がゼロになるどころか、マーケットバリューで評価されます。その為に、米国の銀行は30年融資をしてくれます。評価されるマーケットバリューも基本、既に開発されているエリアでは、新築の供給が行われなく需要が供給を上回る為にマーケットバリューは年々上昇するという仕組みです。
私個人では築101年の物件を持っていますが、問題なく30年の融資をつくことができました。
アメリカ不動産投資のメリットについて、詳しく下記の動画をご覧ください。
(4)米ドルという「外貨資産」を所有することができる
今回のコロナショックの影響で一旦不透明にはなりましたが、2020年末日本にとって屈辱的な日を迎える可能性があります。
それは、日本の全上場企業の時価総額がアメリカのたった5社(マイクロソフト、グーグル、アマゾン、アップル、フェイスブック)に負けてしまうということです。
日本の人口減少もあり、今後の経済成長を踏まえると外貨資産(米ドル)を持つことは資産分散としては必須になっていると言えるでしょう。
なお、同じくドル資産形成ができるとして、カンボジア不動産投資も人気を集めています。またカンボジアの場合は、現地銀行での口座開設が可能です。5年の定期預金金利は6%を超える銀行もあります。
口座開設についてご興味がある方は、下記記事も合わせてチェックしてみてください。
2、アメリカ不動産投資の3つのデメリット
日本の不動産投資は空室リスク、家賃下落リスク、金利上昇リスクなどのリスクが挙げられますが、アメリカ不動産投資にはどのようなデメリットがあるのでしょうか。
大きく下記3つのデメリットが挙げられます。
(1)融資を得づらい
1つ目は、レバレッジ、つまり融資を得づらい点です。全く融資を受けられないわけではないですが、日本と較べると効率性に難があるという点です。
一般的にはアメリカは非居住者の場合は、頭金が約3割から4割程度求められます。日本と比較して金利も高いので、利回りだけで考えると有利なファイナンスが使えないとハードルがあると言えます。
逆にキャッシュポジションがある方ですと、一旦、現金で購入して米国の銀行に担保を差し入れれば、物件担保ローンを活用することが可能です。自分の考えでは、失敗しづらい投資だと私は捉えています。
なお、今国内でアメリカ投資不動産を販売されている業者の中で、ファイナンスを提供されているケースもありますが、果たして有利な融資条件なのかジャッジが必要です。
(2)遠隔投資という難点がある
2つ目は、遠隔投資という点です。
物件を購入後に関わる、管理会社、会計士(CPA)など言葉の面、意思疎通の面、そもそもの文化的背景の違いなどにより、国内で不動産を投資するより重荷になるケースが見られます。
この場合はノウハウで大きく変わるポイントだと思っています。私自身ももちろん経験していますので、それらを回避しつつ快適に不動産投資をする方法を提供しています。
(3)担当者によるリスク
3つ目は2つ目とかぶるのですが、関わる人によるというヒューマンリスクです。
- 誰から買うか
- 誰に管理を任せるのか
など保有名義、個人、法人などの税制面、万一の相続を視野に入れてなど多面的な選択肢と最適解を提案できるパートナーが必要です。
こちらに関しては、アメリカはもちろん、日本の税法などにも精通する人でなければ、なかなか対応できないベレルになります。実際にそれができる人はほんの一握りで探すことも難しいです。
買ってしまってからだと遅いので、その前に本当のプロに相談するようにしましょう。
アメリカ不動産投資のデメリットについては、詳しく下記の動画をご覧ください。
3、アメリカ不動産投資の3つの投資手法
不動産投資を一言で言っても、投資目的によって投資方法が異なります。アメリカ不動産投資ではわかり易く大まかに言えば、大きく下記3通りの投資手法があります。
(1)インカムゲインを目的とした投資
1番目の安定した家賃収入を得るインカムゲイン投資では、売却益を得にくいエリアの不動産が多いです。
日本では人気のエリアであれば、家賃収入を得つつ、売却益を狙うこともできますが、アメリカ不動産投資の場合は、家賃収入を得たい方はそれに適したエリアの物件を選ぶ必要があります。
(2)キャピタルゲインを目的とした投資
2番目のキャピタルゲインする不動産は、ほとんどインカムが狙えないエリアにある傾向にあります。
アメリカの不動産は需給関係で価格が上昇したという説明をしましたが、キャピタルゲインする場所の不動産は、より購買力が強い方が住まわれる場所なのです。
つまり、米国ではあまり安い不動産で利回りが高い物件は難しい事があります。ただし、未だ住宅価格の平均中央値が低く将来人口と雇用が増加するようなエリアは10年後、20年後などは大変楽しみですが、10年以内にある程度投資妙味を得たいと考える場合は難しいかもしれません。
(3)節税+αを目的とした投資
アメリカ不動産投資について、節税効果が大きいというイメージを持たれている方も多いかと思いますが、実は節税用の不動産はバランスが悪い事が多いです。
令和2年度の税制改正で個人の所得税対策に海外不動産は使えないですが、法人名義の場合は引き続き損益通算が可能です。とは言え、不動産は安い買い物ではないので、ただ税の繰延ができればいいというわけではなく、償却が終わる4年後にしっかりキャピタルする物件を選定する、保有期間中に不要な修繕費の持ち出しや空室リスクの無い物件を選定する必要があります。
そのような観点でお探しすると、意外とバランスが取れる物件の選定は時間がかかり非常に難しいです。
上記のようにアメリカ不動産投資をする際に、ただ節税ができるから購入するのではなく、ご自身の投資目的とはなにか、きちんと出口戦略を立てられているのかなど、明確した投資戦略を立てることが重要です。
アメリカ不動産投資の投資手法について、詳しくは下記の動画をご覧ください。