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不動産投資と言われたら、数千万円もする大金がかかる投資商品というイメージを持たれている方が多いのではないでしょうか。

実は、不動産投資は融資を活用することによって、少額という自己資金でスタートすることができる商品とも言えます。

また、今の不動産投資は数年前とは異なって、同じく実物不動産投資でも投資種類が増えて、融資の利用はできないですが、少額の自己資金から投資することができる商品もあります。

そこで今回は、融資を活用して少額で投資する投資スタイルと、融資を利用せずに少額でスタートできる不動産投資商品についてご紹介します。ご興味がある方は、ぜひ最後までお付き合いください。

1、融資を活用して少額でスタートする不動産投資

不動産投資の実物投資は数多くある投資商品がある中で、唯一融資を活用して少額の自己資金でスタートすることができる投資商品です。

一棟投資物件の場合は、融資の審査基準が厳しくなり、物件価格の3割前後の自己資金が必要となるケースがほとんどであるため、少額での投資は難しいと言えるでしょう。

一方、区分マンション投資の場合は、ご年収が500万円以上で、与信力が高い会社に勤務し、評価が出る物件であれば、フルローンを利用して投資不動産を購入することができます。

なお、ここで注意していただきたいのは、フルローンで融資を利用できても、あくまでも物件本体の金額のみとなります。例えば、物件価格2,500万円の不動産のフルローンがおりた場合は、本体価格2,500万円になります。

しかし、自宅の不動産と同様に、投資不動産を購入する際に、売買契約書に添付する印紙、不動産の登記費用、司法書士に支払う報酬、仲介から購入した場合は仲介手数料など、大体物件価格の約8%前後の諸経費と呼ばれている費用を現金にて支払う必要があります。

上記の例である2,500万円の不動産購入を前提とした場合、8%の諸経費を支払うとなれば、200万円の諸経費を支払うことによって、物件を購入することができます。

つまり、200万円という少額の自己資金で、2,500万円の評価がある不動産を所有することができます。

融資を活用した不動産投資について詳しく知りたい方は、下記の記事を参照にしてみてください。

区分マンション投資で初心者が陥りがちな悩みと失敗とは?プロが解説

2、少額の自己資金でスタートする不動産投資

八木チエの「不動産投資の女神チャンネル」にて、少額で始められる不動産投資の仕組みについて、動画で分かりやすく解説していますので、ぜひご覧ください。

一方、手出しではないですが、融資の返済があるから少額投資ではないという認識をしてしまう方もいらっしゃるでしょう。

続きましては、逆に融資の利用ができない、少額でスタートすることができる不動産投資をご紹介します。

  • (1)100万円からスタートできる「アセットシェアリング」(小口化商品)
  • (2)1万円からスタートできる「クラウドファンディング」
  • (3)数万円からスタートできる「REIT

では、順番に見ていきましょう。

(1)100万円からスタートできる「アセットシェアリング」(小口化商品)

実物不動産投資と同じメリットを享受できるアセットシェアリング。本来の実物不動産投資の場合は、区分マンション1室、建物一棟を購入し所有者が1人になるスキームですが、アセットシェアリングの場合は、投資家は100万円から購入することができ、その購入金額に応じた持ち分に対して、管理者である不動産会社から配分をもらう仕組みになっています。

アセットシェアリングは、国土交通省管轄の「不動産特定共同事業法」に則ったスキームとなっているため、実物不動産投資のメリットをすべて享受できるのが大きな特徴と言えます。

①アセットシェアリングのメリット

アセットシェアリングを販売する不動産会社が物件を購入し運営しますので、通常ご自身でなかなか購入ができない都心の好立地の物件を、100万円から購入することができるのは非常に大きなメリットと言えるでしょう。

また、口数での販売となっていますので、均等に分けることができることから、贈与税・相続税などの税金対策としても有効的です。

②アセットシェアリングのデメリット

アセットシェアリングは少額からスタートすることはできますが、個人で所有するわけではないため、融資を利用することができず、自己資金のみになるのがデメリットと言えるでしょう。

また、商品の販売会社によって最低販売金額にばらつきがあり、100万円を1口に1口から購入することができる商品もあれば、最低5口と500万円が最低販売金額となる会社もあります。

③オススメしたい方

100万円からスタートをし、管理もすべてプロの不動産会社に任し、実物不動産投資のメリットも享受したい方にオススメしたい商品です。

アセットシェアリングについて詳しく知りたい方は、上場会社である株式会社インテリックスの俊成役員のインタビュー記事を参照にしてみてください。

業界初!100万円から購入可能!堅実な不動産投資ができる小口化商品(アセットシェアリング)

(2)1万円からスタートできるクラウドファンディング

続きましてご紹介するのは、2019年に国のガイドラインが定めた、1万円から投資できる新しい投資商品であるクラウドファンディングです。

不動産会社が購入する不動産資金を個人の投資家から応募をかけ、その出資金の金額に応じて収益を分配される仕組みになっています。

①クラウドファンディングのメリット

クラウドファンディングは、多くの投資家からお金を集めることを目的にしていることから、スタートする時のハードルを下げていて、1万円から購入ができるようになっています。

また、物件の管理、運営もすべてプロである不動産会社になりますので、投資家は手間をかけずに所有することができます。

②クラウドファンディングのデメリット

1万円があれば誰でもスタートすることはできますが、金額が小さいと配分も少なくなるので、きちんと収益を得られるようにしたい場合は、ある程度の投資額が必要になるでしょう。

また、投資金額に応じた持ち分での所有になりますので、途中で売却することができないのもデメリットです。

更に運営はすべて不動産会社に任していますので、運営方法によって、元本割れ、万が一倒産してしまうリスクもあることを認識しておく必要があります。

③オススメしたい方

1万円という少額からスタートをし、不動産投資はどんなものなのかをまず知っておこうという方にオススメしたい商品です。

④クラウドファンディング商品

最近ではクラウドファンディング商品を取り扱っている不動産投資会社が増えています。

以下にて3つの商品をピックアップしましたので、ご興味がある方はぜひ確認してみてください。

(3)数万円からスタートできるREIT

REITとは、不動産投資の投資信託商品となっており、つまり金融商品となっています。

上記で紹介した国土交通省が管轄するアセットシェアリング、クラウドファンディングとは根本的に異なり、REITは金融庁の管轄となっています。

そのため、同じく少額から購入することはできますが、金融商品であるため、不動産実物投資のメリットは全く享受できないことを認識しておく必要があります。

①REITのメリット

REITのメリットも数万円という少額からスタートすることができることです。

クラウドファンディングは途中での売却はできないですが、REITは投資信託なので、途中の売却は自由なため、出口戦略は立てやすいと言えるでしょう。

投資タイプとしてはオフィス物件の割合が大きく占めていますが、流通センター、リゾート、ショッピングモールなどの投資タイプを選ぶこともできます。実際に取り扱っている商品については「不動産投信情報ポータル」より確認することができますので、ぜひ一度見てみましょう。

②REITのデメリット

デメリットとしては、運営はすべて任せていることから、元本割れ、会社の倒産により損失が出る可能性があります。

また、金融商品の場合はたとえ損失したとしても、損益通算することができないため、税金面でのメリットはないこと認識しておく必要があります。

③オススメしたい方

NISA、イデコなどの口座を活用して運用されている方は、税金上でのメリットが大きいためオススメしたい商品です。

NISAとイデコの仕組みについて詳しくは、下記の記事を参照にしてみてください。

NISA(少額投資非課税制度)とは?損しないためにNISAを活用する3つのポイント

個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)とは?公認会計士が教える知っておくべき5つのポイント

3、リスク分散することが重要

投資である以上リスクはつきものです。たとえその投資額が少額であっても、リスク分散する必要があります。

融資を活用した不動産投資をする場合は、ご自身で管理、運営することがメインになりますので、リスクはありますがそのリスクを事前に把握することによって、最小限をおさえることができます。

アセットシェアリング、クラウドファンディング、REITなどの商品は数万円から、100万円などの少額で購入することはできますが、管理、運営などはすべて業社におまかせすることになるため、ご自身で回避策を立てることは難しいです。

それぞれの商品にメリット・デメリットがありますので、投資額が少ないから安全というわけではりません。利益を出すには、デメリット・デメリットについてきちんと把握し、複数の商品で組み合わせてリスク分散するようにしましょう。

まとめ

今回は少額でできる不動産投資について書きましたが、参考になりましたでしょうか。

不動産という実物投資ができるという観点では、以前と比較して投資できる種類も増え、投資家にとっては選択肢が増えたと言えるでしょう。

とは言え、それぞれの投資にメリットとデメリットがありますので、少額ということで安心するのではなく、利益を最大化に出すためにの戦略を立てることも非常に重要と言えます。

こちらの記事を参考に、ご自身に合った投資商品を見つけることができたら幸いです。