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コロナの影響で東京から地方にと移住する人が増えた、という話に記憶が新しい方も多いのではないでしょうか。

今回は総務省が発表した令和5年の住民基本台帳の内容に基づき、人口の移動が目立った都市のデータを解説していきます。

1、東京都は27年連続の流入超過

しかし、総務省が令和5年に発表した最新の住民基本台帳移動報告によると東京都は、転入者が転出者を上回る転入超過が38023人となり、超過幅が3年ぶりに拡大しました。

この数字は、2020年初めから流行り始めた新型コロナウイルスの影響が薄れ、昨年に比べても超過数はなんと7倍という驚きの数字になっています。

新型コロナウイルス拡大の影響を受けていない2019年に比べても、超過数は半分ほどまで戻っており、行動制限が緩和され正常化に向かっていることが伺えます。

結果として、東京都に限っては27年連続の流入超過とのことです。

2、愛知県は流出超過の幅が全国トップ

一方、愛知県は7,910人の流出超過で、その数は2021年よりも約5,000人拡大し、その拡大幅は全都道府県で最大となりました。

若年層の流出が目立ち、特に女性が進学や就職で県外に転出する構図が背景にあるように感じます。

河村市長(名古屋市長)によると「就職先があることが基本、名古屋には製造業はトヨタがあるからいいが、情報通信の企業誘致が必要」とコメントしています。

有識者中には、「不況で東京の労働力需要が減ると地方(地元)で働くことを選ぶ人も増えているが、景気が回復し雇用が回復に向かうとまた東京に多くの人が戻っていく」と見る向きもあります。

昨今の政府の方針は、地方への人口移動のようですが、こうした個人の考えまで変えることはどうやら難しいことが今回の人口移動動態からも考えられます。

雇用機会だけでなく、教育機関や医療機関などの、高水準のサービスが大都市部に集まる中で、単に地方移住を政府が旗振りをしたとて人は動かないのかもしれません。

ちなみに、全国で市町村間の移動者は531万人その中でも、都道府県を跨ぐ移動者は約255万人、前年に比べ76,794人も増加しました。

3、不動産投資は人口動態に比例する

こうした人口動態は、不動産投資における入居者確保の安定性にも大きな影響を与えます。

安定した家賃収入を得るには、人が集まるエリア、賃貸ニーズがあるエリアであることが非常に重要です。人口が増えているエリアがどこにあるのか、常に情報収集しておきましょう。

今回は日常生活であまり気にすることのない統計データについて解説しましたが、引き続き皆様の投資判断に有効な情報を発信出来ればと考えております。

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