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「マンション投資は節税できるよ」という営業トークを聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。実際に節税を目的にマンション投資を始めた方も少なくないでしょう。

しかし、マンション投資の本質的な節税の部分を理解しておらず、言われるままに始めたのはいいものの、思っていたより効果が出ていなかったり、節税にばかりと目が向いてしまい、ムリした投資プランを組んでしまったことによって失敗した方もいます

そこで今回は、マンション投資で節税できる税金、マンション投資のメリットなどについて詳しく書いていきます。マンション投資の節税について正しく理解していただけますと幸いです。

1、マンション投資で節税できる税金は?

まず最初に、マンション投資で節税できる税金をみてみましょう。

大きく下記のような税金が節税できると言えます。

  • (1)所得税・住民税
  • (2)贈与税・相続税

では、それぞれについてみてみましょう。

2、所得税・住民税

(1)損益通算にて税金還付を受けることができる

マンション投資をすることによって、不動産所得として毎年確定申告をする必要があります。

不動産所得は他の給与所得と損益通算することができ、つまり、不動産所得で赤字計上ができれば、確定申告をして給与所得と損益通算することによって、天引きなど既に納付した税金の還付を受けることができ、節税に繋がるのです。

例えば、独身で給与年収が500万円のサラリーマンの方が、本来の所得税は

500万円☓20%−427,500円=572,500

になりますが、マンション投資して、不動産所得が100万円の赤字を出した場合、損益通算して400万円の課税となりますので、所得税は

400万円☓20%−427,500円=372,500

になるため、「20万円」の還付を受けることができます。

出典:国税庁「所得税の税率

また、前年度の収入に対して算出する住民税も、損益通算することによって収入が減りますので、次年度に安くなります。

(2)不動産所得に計上できる経費を把握することが重要

不動産所得の計算は、下記計算式にて算出することができます。

不動産所得=家賃収入運営上の諸経費

つまり、不動産所得を安くおさえるには、運営上の諸経費を多く計上することがポイントです。実はこの諸経費に落とし穴があるのです。

①マンション投資に計上できる諸経費とは?

マンション投資するにあたって、下記のような諸経費を計上することができます。

  • 固定資産税などの「租税公課」
  • 減価償却費
  • 地震保険などの「保険料」
  • 管理費
  • 融資の「利息分」
  • 壁紙の交換などの「メンテナンス費用」
  • 物件を見に行く時などの「交通費」
  • 管理会社と打合せする時の飲食費などの「交際費」
  • 税理士に依頼した時の「報酬」

一見、計上できる経費が多くみえますが、「減価償却費」以外は、実際に自分が支払った費用になりますので、支払っていない費用は計上できません。

なお、不動所得で計上できる経費について下記記事を参考にしてみてください。

②正しく計上することが大切

中には、無責任な不動産会社の担当から、マンション投資の運営に関係ない飲食費、備品など様々な経費を計上して、不動産所得の赤字を大きく作るなどのアドバイスをもらっている方もいるみたいですが、税務署の方は税金のプロです。下手に経費を計上するとバレてしまいます

税務調査が来なければ大丈夫と思われている方もいますが、実は既に税務署にバレていますが、税務調査をせずにわざと泳がせるケースもあります。税務調査が来てからだと遅いので、きちんと経費などを正しく計上しましょう。

(3)「所得税の節税」を目的としたマンション投資は危険

上記にも書きましたが、不動産所得に計上できる諸経費は、基本的には支出した費用になります。不動産所得で100万円の赤字を出すには、家賃収入が120万円の投資マンションを持っていれば、220万円の支出になります。

「(1)損益通算にて税金還付を受けることができる」のシミュレーションを見ていただければわかりますが、年収500万円のサラリーマンが、不動産所得の100万円の赤字と損益通算しても、実際に戻ってくる税金は「20万円」です。しかし、実質上100万円の赤字が出ているわけですから、20万円の税金還付を受けたところで、80万円の赤字が残っています

従って、所得税が安くなるという理由だけでマンション投資すべきではないと言えます。

3、贈与税・相続税

マンション投資は贈与税・相続税対策として非常に有効的です。なぜならば、時価で課税される現金などで相続するより、マンションの課税額が安くなるからです。

マンションを相続する場合、固定資産税評価額を基準に課税額を決めていますので、固定資産税評価額は国の公示価格の70%になります。例えば、公示価格が1億円のマンションは、相続税の課税額は70%の7,000万円になります。

同じく1億円の現金で相続する場合、1億円に対して課税されるのに対して、投資マンションで相続する場合、7,000万円に対して課税されることになりますので、大きく節税ができると言えるでしょう。

不動産を活用した相続税対策の仕組みについて詳しくは下記相続税の記事を参照にしてみてください。

4、マンション投資のメリットは?

上記で書いたマンション投資は節税ができるというメリットの他に、下記のような他の投資商品にないメリットもあります。

  • (1)少ない自己資金にてスタートができる
  • (2)生命保険代わりになる
  • (3)インフレ対策に有効

では、それぞれについてみてみましょう。

(1)少ない自己資金にてスタートができる

マンション投資は融資を活用することによって、少ない自己資金にてスタートすることができます

しかし、融資を活用することができるとは言え、マンション投資をすることによって、エアコンが壊れたなど突発的な設備修理の費用はオーナー負担になりますので、本当に自己資金が少ない方はムリしてマンション投資をすべきではないと言えます。

マンション投資の融資の最新状況や金利などの情報について詳しくは下記マンション投資ローンの記事を参照にしてみてください。

(2)生命保険代わりになる

融資を利用することによって、団体信用生命保険に加入する義務があります。団体信用生命保険に加入すれば、生命保険の役割を果たしてくれます

そのため、今まで加入していた生命保険を見直しすることによって、その保険料を他の投資に回すなど、より投資する機会を増やすことができます

(3)インフレ対策に有効

インフレが進むとお金の価値が下がります。現金、株など金融商品を持っていても、インフレを進むにつれ、その価値が下がるのに対して、投資マンションを持っていれば、たとえお金の価値が下がってもマンションの価値は上がります

従って、マンション投資はインフレ対策に適していると言えます。

5、マンション投資で成功するポイント

最後にマンション投資で成功するポイントをみてみましょう。

大きく4つのポイントが挙げられます。

  • (1)不祥事から失敗を学ぶ
  • (2)信頼できるパートナーを選ぶ
  • (3)投資目的を明確にする
  • (4)ムリのない投資プラン

では、それぞれについてみてみましょう。

(1)不祥事から失敗を学ぶ

昨年から不動産投資業界において不祥事が続いています。マンション投資に興味があるものの、不祥事によりマンション投資が怖いと思われている方も多いでしょう。

実は不祥事はどこの業界にでもあることであり、重要なのは、不祥事の本質がどこにあるのか、自分には同じような失敗をしないようにするにはどうしたらいいのかを学習することです。

(2)信頼できるパートナーを選ぶ

マンション投資は、物件の購入からはじめ、購入後の管理、節税対策、出口戦略としての売却まで、全てのステップにおいて、オーナー1人ではなくなかなか完結することができず、専門家にサポートしてもらうケースがほとんどです。

従って、マンション投資では信頼できるパートナーを見つけることが非常に重要なことです。専門知識のレベルだけではなく、ご自身との相性もチェックするようにしましょう。

(3)投資目的を明確にする

マンション投資には様々なメリットがあります。とは言え、数多くの投資商品があるわけですから、マンション投資じゃなければいけない理由はありません。

また、マンション投資は長期間に渡り資産形成に適している商品なので、短期間での資産形成を考えている方は適していません。一方、自己資本ばかりではなく、他人資本での資産形成を考えているのなら、マンション投資は適していると言えます。

このように、自分はどのような投資目的を達成したいのかを明確にすることが大切です。

(4)ムリのない投資プラン

融資ができるからと言って、中には融資枠がいっぱいになるまで投資プランをススメてくる担当者もいます。

融資枠がいっぱいになってしまうと、物件の買い替えが難しく、所有している間に金利が上昇してしまったら、持っている全物件の返済額が上昇するリスクがあります。また、万が一空室期間が長く続いた場合、手出しで融資への返済、管理費などの支払いをすることになりますので、非常にリスクが大きいと言えます。

この点においても、信頼できるパートナーがいれば、自分に合った投資プランを提案してくれますので、安心できると言えるでしょう。

マンション投資について詳しくは下記区分マンション投資初心者を参照にしてみてください。

まとめ

今回はマンション投資の節税について書きましたが、参考になりましたでしょうか。

マンション投資で節税ができる仕組みについてきちんと理解し、ご自身の投資目的とは何か、マンション投資では達成できるのかを明確にした上で、マンション投資を検討していただけますと幸いです。