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日本は世界有数の長寿国ですが、寿命が延びるということは、老後の期間も延びるということです。年金不安も盛んに報道されるなか、資産寿命という言葉が注目を集めています。

老後の資金として年金とは別に2,000万円を貯めておく必要があるという有識者会議の提言もあり、老後に不安を感じる人は多いのではないでしょうか。

資産寿命とは老後の蓄えが尽きるまでの期間を指しており、安心して老後を迎えるためには、できる限り資産寿命を延ばすことが必要です。資産寿命を延ばすためには、投資商品や年金積立など様々な方法があります。数ある方法の中で最もおすすめなのは不動産投資です。

この記事では、資産寿命を長くするために不動産投資が最適といえる理由について解説します。

1、資産寿命が注目されている理由

ここ数年、年金の制度崩壊や年金受給開始年齢の引き上げなど、老後の生活不安に関する報道は多いです。老後の生活に不安を感じる人も増えている中、資産寿命という考え方が注目を集めています。

(1)資産寿命とは

資産寿命とは、現役で働いている期間に貯金した老後の蓄えが尽きてしまうまでの期間を指します。老後期間が延びれば、延びた分だけ資産寿命を延長する必要があり、資産寿命を延長するためには相応の金額が必要です。

なお、日本人の平均寿命は、医療の発達に伴って今後もさらに延びていくことが予測されています。また、近年では、日本全体の高齢化に伴って1人あたりの年金受給額も減っていくという考え方が一般的です。

年金では足りない分の金額を現役世代中に対策しておき、資産寿命を延長することが重要になってきています。

(2)老後2,000万円問題

金融庁は20196月に「金融審議会 市場ワーキング・グループ」という有識者会議の報告書を発表しました。この報告書には、「老後夫婦の生活費は年金だけでは賄えず、平均寿命を鑑みると1,300万円〜2,000万円が足りなくなる」旨が書かれています。

1,300万円〜2,000万円」という具体的な金額が発表されたことで、改めて老後の備えの重要性が認知されました。また、具体的な不足額は人によって異なるという点から、個々の資産寿命の延伸に関心が集まっています。

(3)国は資産形成や副業を促している

老後2,000万円問題は、具体的な金額が表出したことによって大きく報道されました。しかし、年金制度が抱える不安は以前から報道されていた内容であり、老後の備えの重要性はすでに広く認識されていたと考えられます。

国は、国民に老後の備えを促すため、すでに様々な施策を講じてきました。idecoNISAといった少額から始められる積立・投資の金融商品を普及させ、税制優遇措置を取っているのも、国民の自助努力を促す一環といえるでしょう。

idecoやNISAについて詳しく知りたい方は、下記の記事を参照にしてみてください。

個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)とは?公認会計士が教える知っておくべき5つのポイント

NISA(少額投資非課税制度)とは?損しないためにNISAを活用する3つのポイント

また、政府は副業の容認を各企業に求めており、実際に副業を認める企業も増えてきました。副業には、個々のスキルアップや経済活性化、女性の社会進出など様々な狙いがあります。しかし、副業で所得を増やすことによって、老後の備えをしてほしいという意図があることも考えられるでしょう。

2、収入を増やすためには投資が最適

老後に備えるためには、現役世代中に相応の金額を貯金しておこうと考える人もいるかもしれません。貯金するためには、給料を増やすか支出を減らすことが必要です。

しかし「給料を増やすこと」と「支出を減らすこと」にはそれぞれ限界があり、収入を増やしていくためには投資が最適と考えられます。

(1)賃金収入はほぼ横ばい

厚生労働省が発表した「平成30年賃金構造基本統計調査」によると、2001年の平均賃金は3058,000円でした。その後上下動を繰り返し、2018年の平均賃金は3062,000円となっています。株価の上昇などから景気はよくなったと言われていますが、平均賃金は約20年間で大きな変化がありません

コロナによる経済への影響もあり、今後不景気が予測される中では、給料を大幅に増やすことは難しいと考えられます。

(2)支出の見直しには限界がある

支出見直しのためには、固定費の見直しが有効です。一般的な固定費としては、家賃・保険料などが考えられます。すでに住宅ローンを組んでいる人は、住宅ローンの見直しも有効になるでしょう。

しかし、家賃を減らすためには引越しが必要で、下げ幅を大きくしたいと考えると、会社からの距離が遠ざかることも考えられます。生活利便性を下げるには抵抗が強い人も多いでしょう。

保険料の見直しについては、大きな保険料がかかる保険というのは、貯蓄型の保険であることがほとんどです。仮に貯蓄率が今より高い保険商品を見つけたとしたら、保険料は現在と同水準で切り替える方が賢い選択といえます。貯蓄型の保険は老後の備えとなるので、むやみに解約などしないほうが賢明です。

一方、医療保険などは掛け捨てタイプのものが多く、見直しても下げ幅は数千円程度にとどまることが大半です。掛け捨てタイプの保険見直しは、大きな貯金の原資とするには不向きといえます。

住宅ローンの見直しに関しては、毎月数万円単位の余剰金を生む可能性がありますが、住宅ローンを利用している人に限られる方法です。誰でもできる方法というわけではありません。

3、不動産投資は資産寿命が長いと言われる理由は?

収支の改善には限界があるので、資産寿命を伸ばすために最適な方法は投資であると考えられます。また、投資商品は数多く流通していますが、不動産投資は特に資産寿命が長いです。

(1)不動産投資は長期にわたり資産形成する投資商品である

例えば、株式投資やFXなどの金融商品は「デイトレード」という言葉があるほど、投資期間の短い商品です。一方、不動産投資は年単位で投資していくものであり、長期の資産形成が可能となります。老後期間は20年〜30年など長期間に渡るため、不動産投資は資産寿命を伸ばす目的にあっています。

不動産投資は、投資物件や管理業者を選ぶためには、それなりの時間と労力が必要です。しかし、入居者が入って軌道に乗れば、投資家自身の手間はそれほどかかりません。手間暇の側面で考えると、現役世代中に働きながら実行する投資として不動産投資は適性が高いです。

会社で働きながら不動産投資を進めていけば、30年〜40年など超長期間にわたる資産形成が可能になります。

(2)定年退職後も所有することができる

不動産投資で家賃を受け取るには時間や体力を必要としないので、不動産投資は老後も続ける資産形成として特に有効です。また、定年退職後も定期的な収入があれば、老後の生活を送りながら資産寿命を延ばせます。

なお、老後2,000万円問題を詳しく確認すると、金融審議会の報告書には以下のように記載されています。

高齢無職世帯の平均的な姿で見ると、毎月の赤字額は約5万円となっている。

この毎月の赤字額は自身が保有する金融資産より補填することとなる。

出典:金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書 10ページ

2,000万円という金額は非常に大きく感じられる一方で、老後に備えるためには、老後も毎月5万円が入ってくる仕組みを作ればよいとも考えられます。初期の段階で物件選びをしっかりしておけば、不動産投資で毎月5万円のキャッシュフローを出すことは十分に可能です。

(3)買い増しすることによって資産寿命をどんどん長くすることができる

不動産投資は、ローンを利用すれば自己資金が少なくても投資を始められます。そして、利益が上がっていけば、追加ローンで投資規模の拡大が可能です。ローンをうまく利用することで物件の買い増しができ、物件とともに利益を増やしていくことで、資産寿命を延ばせます

ローンを利用した不動産投資の拡大によって資産寿命を長くすることは、不動産投資について実践と勉強を重ねていけば、誰にでも可能な方法です。

まとめ

日本は世界有数の長寿国であり、今後も平均寿命は上がっていくと予測されています。資産寿命とは、老後の蓄えが尽きるまでの期間のことを指しており、老後に備えるためには、資産寿命を延ばしていくことが必要です。

資産寿命を延ばすためには貯金をすることも考えられますが、賃金を増やすことや支出を削減することなどには限界があります。現役で働いている間から老後に入った後まで資産形成を継続できる不動産投資は、資産寿命を長くするための方法として特におすすめです。

老後2,000万円問題は、見方を変えれば、老後も毎月5万円の収入を確保できれば解決可能な問題といえます。ローンを利用する、物件を買い増していくなどの方法をとれば、不動産投資で毎月5万円の確保は難しくないでしょう。

カテゴリー: 不動産投資とは
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