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FIRE」とは、「Financial Independence,Retire Early movement」の略称で、経済的自立と早期退職を目的においたライフスタイルのことを言います。簡単に言うのであれば「セミリタイア」のことです。今では20歳や30歳と早い頃からFIREを目標に資産運用を始める方も多くなっていると言います。

セミリタイアして、自分の好きなことをして生きてみたいと考える人は多いと思いますが、それは難しいと感じている人がほとんどではないでしょうか。それでも、本気でセミリタイアを目標に資産運用をしたいと考えている方におすすめなのは不動産投資です。

本記事では、セミリタイアを目標にしている人になぜ不動産投資が適しているか、成功するコツも合わせて徹底解説していきます。

1.セミリタイア(FIRE)には不動産投資が適している理由

セミリタイア(FIRE)を本気で目指しているのであれば、資産運用として不動産投資が適していると言えます。なぜ、セミリタイアを目指す投資手法として不動産投資が適しているのか、その理由を5つあげて解説していきましょう。

(1)融資を活用できレバレッジ効果が高い

不動産投資は、ある程度の資金がなければできないものだと思っている方は多いのではないでしょうか。確かにある程度の資金はあると良いかもしれませんが、実は不動産投資は自己資金が少なくても始められます。

不動産投資は、株式投資などとは異なり、資金の融資を金融機関から借りて始めることができる数少ない資産運用方法の一つなのです。

少ない自己資金と金融機関からローンを受けることで、自己資金よりも大きな投資を受けられることから不動産投資はレバレッジ効果が高いと言えます。レバレッジとは「てこの原理」のことを言い、融資を受けることによって自己資金のみで運用するよりも大きな利益を得られるのです。

例えば、自己資金の200万円のみで運用した場合の平均利回りが3%だとすると、その利益は6万円です。しかし、自己資金の200万円と、金融機関から借り入れた500万円を組み入れて運用すると、利益は21万円となり自己資金のみの場合の3倍以上となります。

不動産投資は、レバレッジをきかせることができるため、自己資金は少なくても始めることができ、大きな利益を出せるのです。

(2)本業をしながら資産形成ができる

株式投資やFXの場合、毎日の値動きを気にしなくていけません。また、常に価格が変動しているため、大きく利益を得ようと考えている場合、売買のタイミングを逃さないように気にしておかなくてはならず、ゆとりを持って資産運用ができないので不安になってしまうこともあるでしょう。それに加え、専門的な知識も必要となってくるため、時間をかけて勉強し続ける必要があります。

デイトレーダーなど、それを本業としておられる方であれば、それでも良いかもしれませんが、副業の場合には本業に支障が出てしまう可能性もあります。

その点、不動産投資は物件を購入した後は、運営に関しては管理会社に委託することが可能です。物件購入の際にある程度の知識は必要かもしれませんが、その後の入居者応募や宣伝広告、物件の管理など、ほとんど管理会社が行うことになりますので本業に専念しながら資産形成をすることができます。

(3)安定した家賃収入を得ることができる

上述の通り、価格変動の大きい株式投資やFXは短期間で大きく利益を出すことも可能ですが、その反面、価格が大きく値下がりした場合には大きな損失を被ってしまう可能性があります。株式投資やFXは、いわゆるハイリスク・ハイリターンの金融商品なのです。

それに対して、不動産投資はミドルリスク・ミドルリターンの金融商品と言われています。不動産の価格は、株式やFXなどのように短期間で大きく変化することはありません。大きく利益を出すことはできませんが、その分、毎月家賃収入が得られるため、安定的に収益をあげることが可能です。

実際に、新型コロナウイルス感染症の影響は多少なりとも受けたとは言え、マンションなどの区分所有建物の空室率が急激に落ち込むことはなく、経済変動による影響を受けにくいことが明らかになっています。

(4)長期に渡り収益を得るのに最適な投資方法である

不動産投資の魅力は、何と言っても長期間に渡って安定的に利益を得られる点にあります。

不動産は、経年劣化によって徐々に家賃価格が低下してしまったり、空室リスクは高くなってしまうかもしれませんが、よほどのことがない限り家賃価格が大幅に低くなったり、不動産価格が急落することはありません。

特に、購入した物件が新築マンションや新築アパートなどであれば、物件の寿命はより長くなりますので、その期間は安定的に収入が得られることになります。

このように、不動産投資の収益物件は長期的に安定した収入源となるため、脱サラをしてセミリタイア生活を送ろうと考えている人に適していると言えるのです。

(5)生命保険代わりにできる

不動産投資は生命保険代わりになるという話を聞いたことはありませんか?なぜ、不動産投資は生命保険代わりになるのでしょうか。

第一に、収益物件をローンを組んで購入した場合、団体信用生命保険に加入することが一般的です。この保険は、投資家がローンを残して亡くなった場合に残債の支払いの免除を受けることが可能です。団体信用生命保険には、その他にも生命保険と同様の厚い保障が受けられるものも用意されています。

収益物件の所有者が亡くなった場合、その物件は当然、相続財産として相続人に受け継がれることになります。収益物件を相続した人は、そこから引き続き家賃収入を得られるので、遺族年金のような形で毎月安定的な収入を得ることが可能です。その場合、ローン残高がな口なった物件を相続することになりますので、キャッシュフローが増加している状態で収益を受け取ることができます。

更に、収益物件を相続した遺族は、家賃収入を得ることもできますが、物件を売却することでまとまったお金を手にすることも可能です。

このように見てみると、不動産投資は投資家が亡くなった場合、生命保険代わりになると言えるでしょう。

(6)相続税などの税金対策になる

相続という点で考えれば、不動産投資は税金対策にもなります。特に相続税に関しては、節税効果が高いとされており、節税を目的に不動産投資を始めるという方もいるのです。

基本的に不動産は簡単に現金化することができず、転用性も低いため評価額が下がるので、現金や株式などを不動産に変えておくだけで十分な節税効果を得られます。

更にその不動産が投資用のものであった場合は、節税により有効な手段となるのです。投資用マンションは、第三者に賃貸させることで運用益を得ることになります。第三者に賃貸するため、自由に処分ができなくなり、相続税の評価額が圧縮されるのだけではなく、評価額が下がることでより大きな節税効果を得られることになります。

ただし、注意していただきたいのは、相続手続きや相続税の計算は専門的な知識が必要となるため、専門家としっかりと相談することが大事だということです。相続税については、まず、専門家に問い合わせてみて、適切なアドバイスを求めることをおすすめします。

2、他の投資商品と比較した不動産投資との違い

不動産投資がセミリタイアを考えている方に適している理由をご理解いただけたと思います。セミリタイアを真剣に考えているのであれば、他の投資商品と不動産投資がどのように違うのかという点を知っておくことは大切です。

ここからは、他の投資商品と比較して、その特徴や違いを整理していきましょう。

(1)投資信託

投資信託は、複数の投資家から集めたお金をひとつの資金としてまとめ、専門家が株式や債権などに投資し、運用していく投資商品です。

投資先の選定や運用については、専門家に任せることができるので、投資に関する知識が少なくても開始ができ投資初心者のサラリーマンにも人気があります。

投資信託は、上記のような専門家に任せることができることや流動性が高く、売買が容易であるというメリットがある反面、購入や保有する際に手数料などのコストが高くなること、タイムリーな取引ができないなどのデメリットがあります。

不動産投資と比較した場合、投資信託は、長期保有を目的としている点は少し似ているようではありますが、不動産投資のように売却益によって数百万単位の利益を得るという戦略を想定していません。また、不動産投資のようにレバレッジをきかせることができないため、資産形成に時間がかかります。

(2)株式投資

株式投資は、企業が発行している株式を取得し、購入価格より値上がりした場合に売却してキャピタルゲインを得ることや、株主に分配される配当金や株主優待などのインカムゲインを目的とする投資商品です。証券会社で口座を開設、入金することですぐに始めることができます。

メリットとしては、比較的少額から始められることや、分散投資がしやすいこと、短期間で大きな利益を得られる可能性があることがあります。ただし、価格が大きく変動した場合には元本割れしてしまうリスクがあるので注意が必要です。

不動産投資と比較した場合、上記の通り、短期間で大きな利益を得られる反面、大きな損失を被る可能性があります。また、大きな金額を動かして利益を得ようと考えた場合、まとまった資金が必要になりますが、不動産投資と比べてリバレッジ効果が弱いと言えるでしょう。

更に、市場が常に動いていることや、企業の業績や国内外の情勢の変化の影響を受けやすいため、コンスタントに利益を出そうとした場合、専門的な知識や資産運用術が必要になります。

(3)FX

FXとは、「Foreign Exchange」の略称で外国為替証拠金取引と呼ばれる投資商品です。外国通貨を対象としており、日々刻々と変化する為替レートの動きを読み取り、その価格差を利用して利益を出すことを目的とします。

不動産投資同様、レバレッジをきかせることが可能なので、数時間単位の取引で大きな利益を得ることも可能です。しかし、市場が24時間動いているため、数時間ごとに価格が乱高下することもあり、朝起きたら資産がゼロになっていたという可能性もあります。

不動産投資と比べてみれば、短期間で大きな利益が得られる反面、数時間単位で大きな損失を被る可能性がある点が大きく違う点です。

また、不動産投資のように誰かに任せることができませんし、値動きを追うために多くの時間を必要とすることから、サラリーマンなど本業がある人が利益を出し続けることは、かなり難しいと言えるでしょう。

(4)仮想通貨

仮想通貨とは、電子データ上でのみ取引が可能なデジタル通貨のことです。近年、ビットコインが大きく値上がりしたことで注目を集めるようになりました。

短期間で価格が急騰し、大きな利益を得られる可能性もあるため人気はありますが、誕生からの歴史も浅く未知な部分も多いこともあってリスクの高い投資商品と見る投資家もいます。

リスク面では、価格の乱高下によって大きな損失を被る可能性があることや、ハッキングによって盗まれる可能性もあるので注意が必要です。実際に、2018年にはコインチェックという日本の取引所から当時の価格で580億円もの仮想通貨が、ハッキングによって盗まれるという事件が起きています。

不動産投資と比べて安全性は低いので、セミリタイアを目指しているのであれば、ポートフォリオの一部として運用する程度にしておくのが良いと言えるでしょう。

(5)金(ゴールド)

金投資とは、その名前の通り「金(ゴールド)」を購入する投資商品を言います。購入方法はさまざまで、ゴールドバーや金貨などの現物購入、毎月決まった額の純金を買っていく純金積立などの方法があります。

金は世界中で希少性が高く普遍的な価値を認められているので、どこでも取引が可能です。ところが金は他の投資商品とは異なり、利息が発生することもなければ配当を受け取ることもできません。

しかし、金は実物自体に価値があるため、価値が下がることはあるかもしれませんが、無価値になるということはなく、地政学的リスクや信用リスクに強いとされています。

不動産投資と比較すると、金投資は上述の通り、定期的な利益を得られませんので不動産投資のように安定収入は見込めません。その一方で、不動産と違い世界中どこでも取引が可能で、流動性も高いので売買がしやすいというメリットがあります。また、不動産に比べると少額から投資を始めることができる点もメリットです。

金投資と不動産投資は、実物資産の中でも人気がある投資商品です。価格は下落することはあっても無価値になることはなく、インフレに強いという点も共通しています。資産形成のためのポートフォリオに組み込んでおくと良いのではないでしょうか。

金(ゴールド)投資について詳しく知りたい方は、下記記事を参照にしてみてください。

なぜ金(ゴールド)投資は安全性が高い?景気が悪い時こそ金が強い理由

3、不動産投資でセミリタイアするために必要な資金は?

不動産投資や、その他の投資商品について、ある程度の特徴は理解していただけたでしょうか。

ここからは、実際に不動産投資でセミリタイアするためにはどれくらいの資金が実用なのかを見てみたいと思います。

(1)自分の生活レベルに必要な資金を明確にする

セミリタイアを考えているのであれば、まず自分の生活レベルに必要な資金を明確にしておかなくてはなりません。

自分の生活レベルに必要な資金については、セミリタイア後にどのような生活をしたいかによって、それぞれ異なると思います。そこで、2人以上の世帯において、月にどれくらいの資金があれば無理なく生活できるのかを見てみましょう。

総務省統計局が発表している家計調査によれば、2人以上の世帯の2021年の消費支出は1ヶ月平均で309,469円となっており、夫婦2人で生活する場合約31万円の資金があれば生活できるという結果になっています。

出典:財務省統計局 家計調査

退職後に現在の生活レベルに必要な年間の資金を算出してみると、以下の通りです。

31万円(ひと月に必要な生活資金)×12ヶ月=372万円(年間に必要な生活資金)

つまり、年間372万円のキャッシュフローを確保できれば、現在の生活レベルを維持しながら暮らせるということになります。

キャッシュフローとは、収益物件から得られる家賃収入から、減価償却費以外の必要経費や所得税・住民税、ローン返済などの合計金額を差し引いて最終的に自分の手元に残る現金を言います。

このように、自分の生活レベルに必要な資金を明確にすることで、どれくらいの物件を運用していけばセミリタイアできるかの目標を計画的に立てることが可能になるのです。

(2)生活水準を達成できる不動産投資の投資計画を立てる

自分の生活レベルに必要な資金が明確になったら、次はその生活水準を達成できる不動産投資の計画を立てていきましょう。

上記の通り、夫婦2人で暮らしていく場合、年間に372万円のキャッシュフローが達成できれば生活水準を下げることなく、セミリタイア後の生活を送ることができると既に分かっています。

不動産投資のキャッシュフローは、一般的に1.5%〜2%と言われています。そこで、キャッシュフローが投資額の2%と考えて、年間372万円のキャッシュフローを達成しようと思った場合、18,600万円の収益物件を運用しなくてはいけません。

もちろん、一括で18,600万円の収益物件を所有する必要はなく、徐々に規模を拡大していくイメージで大丈夫です。

アメリカでムーブメントが起こったFIREには「4%ルール」という考え方がありました。これは、年間支出の25倍の資産を作り、年利4%の収益を得られれば元本を減らすことなく、収益のみで生活費が賄えるという考え方です。

この考え方だと、372万円の年間支出の場合、9,300万円の資産を築いた上で年利4%で運用できれば生活ができる計算になります。

この4%ルールを日本版FIREに置き換えたのが、インフレ率を考慮しない「6%ルール」です。この6%ルールを採用した場合、必要な資産は年間支出の17倍程度とされていますので、約6,300万円の資産があればセミリタイアが現実的なものになってきます。

このように、具体的な投資計画を立て、目標設定することでセミリタイアを達成できるという期待感が出てくるのではないでしょうか。

4、不動産投資で失敗しないために注意すべきポイント

ここまで読んでいただければ、不動産投資でセミリタイアできることが現実的に見えてきたのではないでしょうか。

投資はリスクがあるということは分かっているとは言うものの、失敗はしたくないものです。そこで、ここでは不動産投資で失敗しないために注意点を解説していきます。ぜひ参考にしてみてください。

(1)不動産投資の知識を身につける

不動産投資で失敗しないためには、不動産投資についての知識を身につけることが一番です。

不動産投資は、収益物件を購入した後は管理会社に任せることができるので、手間がかからないと上述させていただきました。

しかし、その収益物件を購入するまでにさまざまな知識を身につける必要があります。不動産投資の主流はワンルームマンション投資が主流となっていますが、その他にもマンション一棟投資などの大規模なものや、新築物件、中古物件などがあるので、それぞれに合った知識が必要なのです。

そのために、インターネットや書籍から不動産投資の知識を得ることはもちろんですが、不動産会社が開催している不動産セミナーや講座に参加することもおすすめします。不動産会社は、不動産業界や投資物件の最新情報に触れる機会の多いプロフェッショナルです。その不動産会社が行うセミナーに参加することで、物件購入を考えている地域や地方の不動産について、物件価格の状況や相場などの最新情報を得ることができるかもしれません。セミナーや講座に参加することで、不動産投資仲間ができることもありますので、知識や情報の交換、情報収集をするようにしましょう。また、成功するためのノウハウとして、失敗例をあえて聞くのも良いかもしれません。

セミリタイアするためには、どのような物件に投資するのが良いのかを不動産会社の情報だけでなく、自分自身でも見分け、冷静な判断ができるようにしておきましょう。

(2)信頼できる不動産会社、パートナーを見つける

不動産投資は、どんなに勉強を重ねている経験豊富な不動産投資家であっても、専門家のサポートがなくては成功させることは難しいと言えます。

不動産会社は、不動産に関する最新の情報に触れる機会も多いので、独学では不足してしまいがちな知識や最新の動向についてアドバイスをもらえる存在です。

しかし、不動産会社の中には悪質なところもあるので、しっかりと見極めることが大事になります。不動産会社のホームページで実績を調べたり、実際に足を運んでみて営業担当者の対応を見てみたり、信頼できる不動産会社かどうかを見極めることが必要です。大手の不動産会社を選ぶ場合でも、担当者の質によって変わってきます。トップセールスマンが担当になった場合は安心ですが、そうでない場合はセミリタイアするための目標を達成でずに定年を迎えてしまうこともあるかもしれません。また、不動産会社のセミナーなどで出会ったオーナーから、自身が付き合っている不動産会社を紹介してくれることもありますので、様々な場所へ出向く行動力も信頼できるパートナー探しには重要かもしれません。

不動産会社は、不動産投資を始める時から数十年に渡って付き合うパートーナーとなります。初めて購入する物件だけでなく、2回目以降の物件の購入判断やアドバイス、物件運営を任せる可能性もあるでしょう。信頼できる不動産会社を見つけることは、物件選びと同様に今後のセミリタイアに向けて不動産投資を始める場合には重要なことだということを認識しておいてください。

(3)投資目標を達成できる物件を選ぶ

不動産投資において、物件選びは成功を左右する重要な要素だと言えます。できることなら、最初からしっかりと収益を得られる物件を選択しておきたいところです。

そのために押さえておきたいのが、「空室対策」です。物件を購入しても、入居者がいなければ収益が入ってきません。収益が入ってこなければ、レバレッジをきかせて購入していた場合、自己資金からローンの代金を払うことになり、セミリタイアのための目標をクリアできないことになってしまいます。

空室リスクを避けるためには、賃貸ニーズの高いエリアや駅からのアクセス、コンビニ・スーパー・学校などの周辺施設の充実具合、築年数、外観などをしっかりと把握して、慎重に選ぶことが重要です。

そのためには、物件情報の収集も必要となってきます。ネット上の情報だけではなく、時には実際に足を運んで物件を直接見てみるなど、たくさんの物件を見てみることも重要です。物件を数多く見ることで、物件を見極める目が養われていき、物件の良し悪しを判断できるようになります。

(4)不動産投資のリスクもきちんと把握する

不動産投資は家賃価格が急に値下がりすることがなく、不動産そのものの価値も急落することがない上に、安定した収入を得られる投資商品です。

しかし、リスクが無いわけではありません。上述の通り、「空室リスク」が存在します。物件を購入したとしても空室になってしまえば、収益が入ってこないため自己資金を使ってローンを返済しなければならないでしょう。また、不動産は経年劣化していきますので、修繕が必要となってきます。中古物件の場合、修繕費用がかかりすぎて初期投資の資金を回収できないという可能性が無いとは言えません。更に万が一、火事や自然災害が発生した場合、一部が損壊してしまうことや、最悪の場合には全壊してしまい不動産そのものが無くなってしまうという問題が起こる可能性もあります。

安定的に収入が入ってくる不動産投資は、セミリタイアに適した投資商品ではありますが、リスクがあることを把握して対策を練っておくことも必要です。

5、セミリタイアのシミュレーションをしてみる

セミリタイアを考えている場合、具体的にどのようなことをすれば良いのかを考えて、シミュレーションをしておくことも大切です。

(1)20代

例えば、40代から50代にセミリタイアをすると仮定した場合、20代の頃は自己資金を増やすために貯蓄を始めると良いでしょう。不動産投資は、通常、金融機関から融資を受けて行います。自己資金が少ない場合でも、フルローンで購入することも可能ではありますが、ある程度の自己資金があれば、レバレッジ効果を高めた資産運用を行うことができますので、20代の頃から節約に努めて貯蓄しておくことをおすすめします。また、不動産投資の勉強も始めておくようにしましょう。

(2)30代

30代は、20代で貯めた自己資金を利用して不動産投資を始める時期です。特に、不動産投資を始めるのは早ければ早いほど良いと言われています。不動産投資の規模を拡大していくには時間がかかりますし、若ければ銀行などの金融機関からローン期間を長く組むことも可能です。このようなことからも、20代後半から30代で不動産投資を始めておくことがおすすめです。

上述の通り、セミリタイアするためには18,600万円程度の物件を所有しておく必要があります。複数の物件を所有しておくことで、空室リスクを回避することが可能になりますので、1,500万円から2,000万円規模の物件を10戸程度を運用していくことがおすすめです。2億円程度まで投資規模を拡大できれば、余裕を持って運用していけると言えるでしょう。

(3)40代、50代

不動産投資を開始して収益が安定してきたら、40代、50代でセミリタイアすることが可能です。ただし、セミリタイア後はローン審査が通りにくくなる可能性もあるので、ある程度の収益が出るまでは働きながら規模拡大を行なっていくことも考えておきましょう。

セミリタイア後は、不動産投資の収益、退職金、60歳以降から受け取ることになる年金が主な収入源となります。セミリタイアをする前に年金の受給金額を確認しておくことも忘れないでください。

セミリタイアした後のライフプランも立てながら、自分自身だけなく、子どものライフイベントなども考慮しながら、セミリタイアの時期を決定するようにしましょう。

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小嶋 啓一(こじま けいいち)

■ 所属会社
K’S Signature株式会社
■ 担当エリア
全国
■ 担当分野
海外不動産投資 投資全般のコンサルティング

自らが日本と米国で不動産を主体とした資産形成を個人・法人で行い、その経験を通じてお客様にベストな選択肢を提供します。

荒木 杏奈(あらき あんな)

■ 所属会社
アンナアドバイザーズ株式会社
■ 担当エリア
全国
■ 担当分野
海外不動産投資

5年間カンボジアに居住し、実際に自分も現地不動産を投資しています。現地法人を所有し、いち早く現地の情報をキャッチし、海外不動産投資初心者でも安心できる最適な提案をさせて頂きます。

友部 隆博(ともべ たかひろ)

■ 所属会社
エンサイドコンサルティング株式会社
■ 担当エリア
埼玉 千葉 東京 神奈川 名古屋 大阪 福岡
■ 担当分野
税理士・公認会計士

公認会計士のノウハウを活かし、不動産に詳しいお金のプロとして、不動産投資をされているみなさまの税金のアドバイスをさせて頂いています。

まとめ

不動産投資がセミリタイアするために適した投資商品であることはご理解いただけたでしょうか?

確かに、不動産投資はセミリタイアに適したものであることは間違いありません。しかし、リスクヘッジを考えておくことも大切なことです。本記事で比較した投資商品と組み合わせて資産形成を行い、セミリタイアをより現実的なものにしていきましょう。

自分らしい生き方を重視する人が増えてきた今、セミリタイアすることで自分の好きなことややってみたかったことに挑戦する機会が増えると思われます。お金のことを一旦わきに置いて、人生を考えてみたいという方は増えてきています。もし、そのような考え方に興味がある方がいたら、ぜひ不動産投資という資産運用方法を検討してみてください。不可能と考えていたFIREに、少しでも近づく手助けになる可能性があります。

本記事をご覧の皆さんにとっては、セミリタイアはゴールかもしれません。しかし、セミリタイア後から新たなスタートが始まります。なりたかった自分、自分らしい自分の姿になるために、セミリタイアを考えるきっかけに本記事がなったとしたら幸いです。