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新型コロナウイルスの影響により日経平均株価は1/20時点の高値24,083円から3/19には16,552円まで7,531円も下がりました。

株式投資家には頭の痛い出来事でしたが、そんな中で大手ネット証券と言われている、楽天、SBI、カブドットコム、マネックスでは、新規の口座開設者が大幅に増えました。 

しかも、その大半は20代、30代の投資初心者だそうです。その理由は「株価が下がり、始める絶好のタイミングが来た」と考えて、スタートした方が多いようです。 

投資初心者の方は、現物の株式投資よりも投資信託に投資するケースが多いのはなぜでしょうか。そこで今回はファイナンシャルプランナーであるが、投資信託の仕組み、始めるに知っておくべき基礎知識などについてをお伝えします。

これから投資信託を始めようとする初心者の方は、ぜひ最後までお読みください。

1、投資信託とは

まず、投資信託とは何でしょうか。意外と初心者の方は勘違いされているケースも多いため基本から解説いたします。 

投資信託とは、投資家から集めたお金を1つの大きな資金としてまとめ、それを専門家に運用を託し、専門家は予め決めた運用方針に則って、株式、債券、不動産などの投資商品を選んで運用し、運用成果が投資家それぞれの投資額に応じて分配される制度です。 

運用成績は市場環境や専門家の腕にもよるため、元本保証ではないことは理解しておいてください。 

2、投資信託のメリット・リスク(デメリット)は?

続きまして、投資信託のメリット・リスク(デメリット)について見てみましょう。 

(1)投資信託のメリット 

投資信託の1番のメリットは、少額で分散投資ができるところです。

例えば株式投資を例に挙げると、基本的に最低購入株数は100株になりますので、その企業の株価が低い、高いにより投資家が必要な金額が変わります。 

2019年末時点でヤフーのZHDやヤマダ電機、みずほFGなどは5万円前後で購入可能ですが、動物の森が大ヒットの任天堂株を購入しようと思うと400万円以上が必要です。 

投資初心者やこれから資産を作っていく若者が、株式投資でいきなり10社、20社に分散投資をするのは、非常にハードルが高いことと言えるでしょう。 

それに対して投資信託の場合、1投資家が投資する金額は月1万円だとしても1,000人集まれば1,000万円、10,000人集まれば1億円になりますので、大きな資金を使って様々な企業に分散投資が可能なのです。 

(2)投資信託のリスク(デメリット)

では、投資信託のリスク(デメリット)は何があるのでしょうか。 

もちろん分散投資を行なっているとはいえ、株価や為替の変動、投資先の破綻等によってマイナスになる可能性はゼロではありません。

20187月、金融庁が銀行等に提出させたデータによると投資信託保有者の半数近くが損失を抱えているという発表もありました。

一部分を切り取った大げさなデータであるとはいえ、投資である以上リスクはあるということを認識しておく必要があると言えます。

3、投資信託の種類は?

投資信託の種類は 

  • (1)契約型or会社型
  • (2)単位型or追加型
  • (3)公募or私募
  • (4)オープンエンドorクローズエンド
  • (5)株式or公社債 

に分かれます。

(1)契約型or会社型 

①契約型

契約型は、運用会社と信託銀行が信託契約を結ぶことによって組成されるものです。 

②会社型

会社型は、投資を目的に法人を設立して行うものです。

(2)単位型or追加型

①単位型

単位型は、当初の募集期間のみ購入できるものです。

②追加型

追加型は、運用中いつでも購入できるものです。

(3)公募or私募

 ①公募

公募は誰でも購入できるものです。

②私募

私募は、銀行や保険会社などの機関投資家など限られた投資家のみに販売するものです。 

(4)オープンエンドorクローズエンド 

①オープンエンド

オープンエンドは、いつでも解約可能なものです。

②クローズドエンド

クローズドエンドは、満期まで解約できないもの

(5)株式or公社債

①株式投資信託 

株式投資信託は、約款に株式に投資することができると記載されているものです。 

ただし、必ずしも株式に投資しなければならないわけではありません。 

②公社債投資信託

公社債投資信託は、約款に株式には投資しないと記載されているものです。

ただし、株式には投資できません。 

また、上記に加えてインデックス型とアクティブ型という区分もあります。 

インデックスとは日経平均・TOPIX(東証株価指数)、アメリカS&P500NYダウなどの指数に連動する投資信託を言い、それに対してインデックスを上回る成績を目指すものをアクティブ型と言います。

実際に具体的な商品としては6,000種類近くあると言われており、日本の投資信託市場はガラパゴス化していると海外から揶揄されてしまっているのです。 

なかなか個人が自分に合うものを選ぶのは至難の技であると言えるでしょう。その際に、ぜひ専門家のに相談してみてください。

4、投資信託の利回りはいくつ?

皆さんの周りで投資信託に投資をして、「すごく儲かった!」「お金持ちになった!」という方はいらっしゃいますでしょうか。

おそらく株式やFXではあったとしても、投資信託ではあまり聞かないでしょう。 

それはハイリスクハイリターンの株式やFXなどと比較して、投資信託の利回りが低いからです。

私はよくお客様に投資信託は、株やFXよりリスクが低い代わりに、目指せて年利「3%」程度であるとお伝えしています。

もちろん必ず3%が得られるわけではなく、商品選びを間違えてしまうとマイナスになってしまうことも注意しておく必要があります。

5、基準価額とは?商品を選ぶ目安の基準?

基準価額とは投資信託の値段のことを言い、多くは1口または1万口当たりの金額で表示されます。

モーニングスター社調べによる、独立系日本株アクティブファンドの事例を2つ挙げてみます。 

独立系投信のさきがけであるさわかみ投信の「さわかみファンド」は22,351円、数年前より個人投資家に人気のレオスキャピタルワークスの「ひふみ投信」は46,584円となります。 

よく基準価額が上がっている商品は良いもの、下がっているものは悪いものと認識されている方もいらっしゃいますが、必ずしもそうではありません。

基準価額が変動する要因は運用の良し悪しだけではなく、分配金を支払っているのか再投資しているのか、運用費用の支払いによっても変わります

ご自身が投資している商品の基準価額がどの要因で、どのぐらい変動したのかは、月次レポートで確認できることも多いのでそちらを確認しましょう。 

6、投資信託で失敗しないために知っておきたいポイント

数年前より、国・金融庁はNISA、積立NISAiDeCoを通じて初心者の方も投資をすることを盛んに促しています。

これはもう国(つまり年金)をあてにしないで欲しい、ということの表れとも言えます。 

では、元本保証ではない投資信託は初心者の方でも失敗しない、失敗する確率を下げるためには、どのようにしたら良いのでしょうか。

大きくポイントは4つあります。 

(1)長期で考える

短期で売買を行うのは上級者・プロがやることです。

初心者の方は目標とする10年後、20年後、30年後を見据えて短期の上下には一喜一憂しないようにしましょう。 

(2)積立方式で行う 

100万円などまとまった資金を一気に投資するのも、一つの投資方法と言えますが、月々3万円など積立方式で行うことで、株価が下がった時には安く購入し口数を多く購入でき、平均購入単価を抑えることができます。

そのため、一気に投資するとなるとタイミングを気をつける必要がありますが、積立方式だと気にせず放っておけることができるのも、積立の大きなメリットです。

(3)複数の商品を分散して所有する 

1つの商品に一気に投資するのではなく、値動きの異なるものに分散して投資することによって、リスクを減らすことが可能です。

今回のコロナショックでは、株式も債券も不動産(REIT)も金も全て下がってしまいましたが、これらは異なる値動きをすると言われています。 

どのような配分にして良いかわからない方は、専門家に相談するようにしてください。 

(4)コストを意識する 

運用が良くても悪くても必ずかかるのがコストです。投資信託のコストには主に購入時にかかる「販売手数料」と保有期間中毎年かかる「信託報酬」の2種類があります。 

上記にて投資信託の種類として、アクティブとインデックスがあるとお伝えしましたが、一般的にアクティブ型の販売手数料は平均2〜4%程度がかかり、信託報酬も年1〜2%かかるものが多くなっています。

一方、インデックス型は販売手数料は無料、信託報酬も年0.5%未満の商品が増えています。

手数料が高くても上がる投資信託を選べれば良いのですが、初心者にはハードルが高いでしょう。 

つまり、初心者の方は指数に連動するインデックス型からスタートすると良いでしょう。

7、節税したいならNISAを活用する

投資信託で儲けが出た場合、20.315%の所得税がかかりますが、NISA口座を利用して投資をすると場合によって非課税となります。

NISAとは年間120万円までの投資に対して5年間運用益が非課税となるもの、積立NISAは年間40万円までの投資に対して、20年間非課税となるものです。

NISA・積立NISAはあくまでも運用にプラスが出た場合のみ、非課税の制度であるため、NISAは運用がマイナスになってしまっては非課税効果が無いこと、NISA口座で運用したからといって、必ずプラスになるわけでは無いこともご理解ください。

NISAについて詳しくは下記の記事を参照にしてみてください。

NISA(少額投資非課税制度)とは?損しないためにNISAを活用する3つのポイント

一方、iDeCo(イデコ)と言って、投資信託などで運用しながら年金を積み立てる仕組みもあります。上限額がありますが、毎月掛け金をかけるだけで節税になります。

運用益にしか非課税メリットがないNISAとは異なって、iDeCo(イデコ)は運用資金に対して節税メリットがあります。 

iDeCo(イデコ)について詳しく知りたい方は、下記の記事を参照にしてみてください。

個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)とは?公認会計士が教える知っておくべき5つのポイント

8、実際に投資信託を始める時の流れ

投資信託を実際にスタートするためには証券口座の開設が必要になります。 

窓口のある銀行や証券会社の店舗での口座開設もできますが、店舗では積立型の商品をお勧めしてくれることはあまりなく、コストの高い商品を勧められてしまう傾向があることをご注意ください。

パソコン・スマホがそれなりに使える方はネット証券での開設をオススメします。コストの低い、初心者オススメプランを表示してくれている会社もありますので、ぜひ一度見てみてください。

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まとめ

ここまで投資信託の基礎、選び方を見てきましたがいかがでしょうか。

投資はタイミングであるという言葉を鵜呑みにしてしまい、初心者の方はいつから始めることがベストなのか、、とずっと考えて、考えて、スタートしないという方をよく見かけます。

大切なことは少額でも良いので、思い立ったらスタートすることです。

ご自身のお金を実際に投資することで、今日の株価はいくらかな、為替はいくらかなとお金について意識するようになるのです。 

ネット証券での積立では、月500円程度で始められますので、こちら記事をお読みの方はすぐに口座開設をして、少額からでも実践してみましょう。