不動産投資に関してどのようなイメージをお持ちでしょうか?不動産経営やマンション経営は難しいというイメージがあって、敬遠されている方もおられるでしょう。
近年、比較的安定した投資として注目されてきた不動産投資ですが、ネット上では「不動産投資やめとけ」と、不動産投資に反対する主張をされている方もいるようです。その理由として不動産投資は知識も必要になるため、素人にはリスクが高いという点があげられています。また、初期費用が高額になることもあるため、不動産投資は十分に貯蓄のある富裕層がやるもので一般人がやるにはお金がかかりすぎるという主張も見かけられます。
そこで本記事では、不動産投資が「やめとけ」と主張されている理由とあわせて、向いていない人の特徴を解説していきます。一方で、リスクはあるけど不動産投資ならではのメリットも徹底解説しますので、不動産投資は本当にやめとくべきかで悩まれている方は、ぜひ最後までお付き合いください。
目次
1、不動産投資をやめやめとけと言われている4つの理由
不動産投資は、毎月一定した収入が得られるため人気のある投資商品のひとつです。しかし、「不動産投資やめとけ」と主張する方がいるのも事実です。
なぜ不動産投資は「やめとけ」と言われているのでしょうか?その理由を4つ紹介し、解説していきます。
(1)空室リスクなどのリスクがある
不動産投資で安定した収入が得られるのは、購入物件に入居する人がいるからです。つまり、入居率の悪い物件を購入してしまい空室期間が長くなると、その間は収益をあげることができないということになります。収益物件を購入したにも関わらず、収益が得られないのは問題です。
不動産投資の一番のリスクは、このように物件に入居者がいないことで生じる「空室リスク」です。空室リスクを避けるためには、その物件が駅近の物件なのか、周辺にスーパーやコンビニ、学校などの施設が充実しているかなど、さまざまな条件を調べておく必要があります。また、新築物件か中古物件かによって運用の仕方も変わってくるので、ある程度の知識が必要となるでしょう。また、入居者がいる場合でも、滞納が原因で家賃収入が入ってこないというリスクもあります。
このように専門的な知識を身に付けたり、徹底した下調べをした上で物件を購入することは素人にできるわけがないという方もいて、不動産投資はやめとけと主張されているのです。
また、不動産投資の場合、災害リスクも考慮しておかなくてはいけません。台風や地震はもちろん、火事などによって購入物件の一部損壊、最悪の場合には全壊してしまい収益を得られなくなってしまうこともありあます。更に、一棟ものの投資用物件を購入した場合には、通常、大規模修繕を行う必要があるので維持費などのコストがかかる点も要注意でしょう。リスクヘッジをしておくことが重要になります。
(2)ローン返済地獄に陥るリスクがある
不動産投資は、ほとんどの方がローンを組んで始めるのが一般的になっています。自己資金にプラスしてローンを組むことでレバレッジ効果が期待できるからです。
ローンを組めば、当然のことながら月々のローン返済をしていかなくてはなりません。購入した物件から得られる家賃収入で支払っていけばいい仕組みにはなっていますが、入居者がいない場合には自己資金から賄う必要があります。
もし、物件を複数購入していた場合、当初の予想よりも家賃収入が見込めないということもあるでしょう。それに加えて空室が多くなってしまった場合、返済する金額は膨れあがってしまい収支が赤字になります。そのような場合でも赤字分は何とかして返済しなくてはいけませんが、最悪の場合、返済が不可能になることもあるでしょう。
このようなことから、不動産投資はやめとけと主張されているのです。
(3)不動産会社に騙されるリスクがある
不動産投資の重要なパートナーとして不動産会社や不動産投資会社があります。投資初心者でも不動産投資が始めやすい理由の一つとして、この不動産会社の存在が大きいと言えるでしょう。
確かに、不動産会社は投資物件をすすめてきたり、購入後の賃貸経営のサポートをしてくれたりと重要な役割を担ってくれます。しかし、不動産業者の中には質の良くない不動産会社や投資会社があるのも事実です。
例えば、物件についてのメリットしか説明せず、デメリットを隠してしまう不動産会社もあるでしょう。また、収益性があまりないにも関わらず、物件価格の高い物件を購入させようとするところもあるかもしれません。そのような不動産会社をパートナーに選んでしまった場合、望んでいたような収益を得られる可能性は低くなると言えます。その中大手の不動産会社であったとしても、営業マンの質には差があり、担当者によっては同様のことが起こる可能性もあるでしょう。
悪質な不動産会社のカモになることを回避するためにも、投資家自身にも物件を見極める知識は大事です。しかし、素人に簡単にそんなことはできるはずがないので、不動産投資はやめとけと主張される方もいます。
カモにされないように、ぜひ下記動画を合せてご覧ください。
(4)売却ができず自己破産になるリスクがある
不動産投資の場合、家賃収入など定期的な収益を得るインカムゲインや、購入した物件を売却して利益を得るキャピタルゲインを目的として始めることが一般的です。
もし、購入した物件から思ったような収益をあげられなかった場合には、物件を売却することでローンを返済していくことになります。
しかし、物件を購入してかなりの年数が経過していたり、中古物件を購入していたりするような場合には、当初見込んでいた金額で売却できない可能性があります。建物は経年劣化し、少しずつ価値が下がっていくものです。また、郊外にある物件や人気がない物件は買い手がつかず、売却できないことがあります。
このような場合、万が一ローンの支払いができなくなってしまうと一括返済を求められ、多額の負債を抱え込むことがあるかもしれません。最悪の場合には、自己破産という事態に陥る可能性もあり得ます。
2、不動産投資をやめておいた方がいい人の特徴
不動産投資がやめとけと言われる理由は、上記のようなリスクが存在しているからです。そして、ここからお伝えする特徴に当てはまる方は無理をせず、不動産投資を始めるのを少し考えてみる必要があると言えます。
(1)自己資金がない
不動産投資は少ない自己資金でも始められる投資商品です。しかし、自己資金がない場合、不動産投資を始めようと考えるのは時期尚早だと言えるでしょう。なぜならば、ローンが組めない可能性があるからです。
確かに、不動産投資はローンを組み、レバレッジをきかせて物件を購入することが可能です。しかし、そのためには銀行などの審査が必要になります。特にフルローンで購入しようとなれば、相当厳しい条件を満たす必要があるでしょう。それに加え、利息が高く設定されることで月々のローン支払額が大きくなることにも注意が必要です。
その点、頭金がある人の場合、ローン審査の際にも有利に進められるというメリットがあるので、借入金額の1〜3割程度の自己資金があると良いとされています。ある程度の預貯金や自己資金ができてから始めることを考えてください。
また、物件を所有している間にも、設備が壊れたり、リフォームが必要だったり、税金の支払いなど様々なところで費用がかかります。このような場合は自己資金がないとなかなか対応ができないので、自己資金がない方は不動産投資はすべきではないと言えます。
自己資金の考え方については下記記事を参照にしてみてください。
(2)年収が低い
上記の通り、不動産投資を始める場合にはローンを組んで物件を購入する人がほとんどと言えるでしょう。その際にクリアしないといけないのがローン審査です。
年収が低い人の場合、ローン審査で不利になる可能性が高いと言えます。審査の条件はさまざまですが、「年収や毎月安定した収入があること」や「信用情報」などの個人ステータスを判断されるので、年収が低いと不利になりローンを申し込んだ結果、不利な条件やローンが組めない可能性もあるのです。
また、不動産投資物件購入のために組む不動産投資ローンの場合には、住宅ローンよりも審査基準が厳しくなると言われています。そのため、上記の自己資金がないという方と年収が低いという方は、不動産投資を始めようと考えている場合には慎重になる必要があります。
年収が低いのに、不動産投資をさせて不祥事について把握しておきましょう。
(3)勉強が嫌い
不動産投資は物件購入後、不動産会社や賃貸管理会社に運営や管理を任せることができるので、本業が忙しい方でも始めやすい投資商品だと言われています。
しかし、知識が全くいらないという訳ではないので注意してください。不動産投資ではいかに空室をなくすか、または、いかに空室の期間を短くするかが重要になってきます。そのためには、物件を見極める目を養うことが必要です。また、いくら不動産会社に任すことができるとは言え、不動産会社が言うことをそのまま鵜呑みにしてしまうのは危険です。自分自身で知識を身につけ、判断できるようにしておくことが重要になってきます。
このように、不動産投資は物件購入前に勉強しなくてはいけないことがたくさんあります。あらゆる投資商品に言えることではありますが、勉強が嫌いだという人にはあまりおすすめはできません。
(4)行動力がない
行動力がない方にも不動産投資は向いていないかもしれません。勉強が嫌いにも通じることかもしれませんが、物件を実際に見に行ってみたり、不動産会社の無料セミナーに足を運んでみたりすることが不動産投資には大切です。
物件を実際に見に行くことは、物件を見極める目を養うのに役立ちます。物件は見てきた数が多いほど見極めができるようになると言われていますので、インターネットや資料だけを見るだけでなく実際に見に行く行動力が重要になります。
また、不動産投資をスタートさせるという行動力も非常に重要です。数多くある不動産の中で同じ物件はありません。いい物件に出会えたら購入するという決断力も必要です。次にもっといい物件が出てくると決断できずだらだらしていたら、結果何年を経っても購入できない人が多くいます。あの時に買っとけばよかったとみなさんが口揃って後悔していますので、このように行動力がない方、決断力がない方は不動産投資に適していないと言えるでしょう。
下記動画にて不動産投資に向いていない人の特徴をまとめているので、ぜひご覧ください。
3、それでも不動産投資をした方がいい理由
ここまでは、不動産投資をやめとけした方がいい理由や不動産投資に向いていない方の特徴について述べてきました。
しかし、不動産投資ならではのメリットも多くあります。
ここからは、不動産投資のメリットについて紹介していきます。
(1)本業をしながら資産形成ができる
不動産投資は、安定的に一定の家賃収入を長年に渡って得られることから、ローリスクとまでは言えませんが、ミドルリスク・ミドルリターンの投資商品です。また、物件を購入した後は、不動産会社や管理会社に運営を委託することができます。物件購入の際に、ある程度の知識を身につけておくことは必要になるでしょう。しかし、その後の入居者の応募やそのための宣伝、トラブル対応、物件の管理などについては運営を任せている不動産会社や不動産管理会社が行うことになりますので、本業に力を入れながら資産形成をすることができます。
それに対して株式投資やFXなどの投資商品は、常に価格が変動しており、特にFXは24時間市場が開いているので、常に値動きを気にしながら売買を行うことが求められるでしょう。大きなリターンを短期間で得ることができますが、就寝中や仕事をしている間も価格が変動しているため、気が付くと利益がゼロになっていることもありあますし、最悪の場合には元本割れしていたということもあり得るのです。つまり、株式やFXなどはハイリスク・ハイリターンの投資商品と言えるでしょう。このようなリスクもあるので、専門的な知識やスキル、何よりも投資のために多くの時間を割くことが必要になってきます。
本業としてデイトレードなどをしておられる方であれば可能かもしれませんが、副業で行なっている場合には本業に支障が出てしまうでしょう。
不動産投資はサラリーマンの方でも、本業に専念しながら資産形成ができるのでおすすめの投資商品と言えるのです。
(2)融資を活用してレバレッジができる
上述の通り、不動産投資はある程度の自己資金があると審査が有利になり、融資を受けやすくなります。 これは株式投資などの投資商品とは異なり、金融機関でローンを組み、資金の借入を行なって始めることが可能な数少ない資産運用方法の一つなのです。
少ない自己資金と金融機関から融資を受けることで、自己資金よりも高額な投資ができることから不動産投資はレバレッジ効果が高い投資方法だと言えます。レバレッジとは「てこの原理」のことを言い、融資を受けることによって自己資金のみで運用するよりも大きな利益を得ることが可能です。
例えば、300万円の自己資金で運用した場合の利回りが3%だったとすると、受け取れる利益は9万円になります。それに対して、自己資金の300万円と、金融機関から700万円の融資を受けて運用すると利益は30万円となり、自己資金のみで運用した場合の3倍以上の利益を得ることができるのです。
不動産投資は、レバレッジをきかせることが可能ですので、自己資金が少ない場合でも大きな利益を出すことができます。
有利に住宅ローンを受けるためのコツは下記記事を参照にしてみてください。
(3)リスクを事前に把握し対策を立てることができる
不動産投資の一番のリスクと言えるのが「空室リスク」です。空室が続くと、見込んでいた利益を得ることができず、自己資金を利用しなくてはいけなくなります。
しかし、このリスクは事前に把握して対策を立てることが可能です。空室リスクの主な要因には、所有している物件が持つ特有の問題と物件が建っている地域全体が問題となっている場合があります。
もし、物件の家賃を相場より高く設定している場合や、広告を出していないために入居者がいないケースでは、例えば、家賃相場に適したものにすることや入居者募集をすぐに行うなどの対応が可能です。家賃滞納が問題になる場合には、家賃保証会社を利用し入居者に加入してもらうなどの方法が考えられます。更に、投資対象の物件の建っているエリアなどの立地条件や人口、企業等のオフィスがあるか、家族向けの施設があるかなどの住環境が問題の場合には、すぐに解決することは難しいため、購入時に周辺環境の情報収集や賃貸ニーズを把握するなど、入念な調査のもと契約するようにすることが大事です。
また、不動産は老朽化していくので修繕が必要になります。外壁が傷んでいるなど、外観の印象が悪いと空室リスクにつながってしまうでしょう。また、中古物件を購入する場合、修繕費用がかかりすぎて初期投資の資金を回収でないということもあり得ます。更に、火事や自然災害などの被害が発生すると、一部損壊や全壊してしまうことで不動産そのものが無くなってしまうというリスクが発生する可能性もあるのです。
でも、このようなリスクに関しては、修繕資金を計画的に積み立てることをすれば、対応することはできます。火事などの自然災害に関しては、新耐震基準に満たした物件を選んだり、火災保険、地震保険に加入するなど、リスクを最小限に押えることができます。不動産投資はこのように事前にリスクを把握し、回避策を立てることができればリスクを回避、もしくは最小限におさえることができるのです。自分では左右できないFX、株式投資などの金融商品と比較して、大きなメリットと言えるでしょう。
(4)相続税などの節税効果がある
不動産投資で購入した不動産は、節税対策にもなります。まず、所得税や住民税の税金対策が可能です。日本は累進課税制度を採用しているため、給与所得が高い人ほど多く税金を納めることになり、50%以上の税率を課される方もいることでしょう。
そのようなケースにおいて、投資用不動産を購入すると、その費用を経費として計上することができるため課税所得額を減らし、減税効果を得ることができます。また、建物は経年劣化して価値が下がるものです。その価値が下がった分を減価償却費として計上できるため、こちらでも節税効果を得ることができます。急な入居や退去が重なったり、修繕費が予想以上にかかったりしてしまい、赤字になった場合には損益通算によって節税が可能です。更に、管理費用や保険料、原状回復などの費用、建物のメンテナンス費用などの出費も経費として計上でき、節税効果を得ることが可能です。ただし、これらの節税対策を行う場合には、確定申告を行うのを忘れないでください。
特に大きな効果を得られるのが相続税についてです。相続税は思っている以上に高額になることが多いため、相続税対策を行なっていないと高額の相続税が相続人に発生してしまうかもしれません。
不動産は、現金化することが難しく、流動性や転用性が預金や株式などの金融資産に比べて低いため、相続税評価額が下がることになります。このように相続財産を現金や株式などから不動産に変えておくだけでも相続税対策になるのです。
購入した不動産が不動産投資用の賃貸物件である場合には、第三者にその不動産を使用させることになり、所有者が自由に処分などをすることができなくなるため更に評価額が下げられます。このような理由から、評価額を半分程度に下げることができ、相続税を大きく節税することができるのです。
このように、不動産投資で不動産を購入することで、大きな節税効果を得ることができます。ただし、税金については、専門的な知識や税額などを正確に計算する必要がありますので、FPなどの専門家に相談すると良いでしょう。
相続税として有効的と言われている仕組みについて、詳しくは下記記事を参照にしてみてください。
4、不動産投資をした方が良い人の特徴
先ほどは、不動産投資をやめておいた方が良い人の特徴を紹介しました。それでは、不動産投資をした方が良い人の特徴には、どのようなものがあるのでしょうか。
(1)本業が忙しい人
本業が忙しいという方は、不動産投資に向いていると言えるでしょう。上記の通り、不動産投資以外の投資商品、特に株式投資やFXは常に価格の変動があるため、市場の動きや値動きを気にしておかなくてはいけません。ほんの一瞬のタイミングを逃しただけで、大きな利益を逃したり、大きな損失を被ってしまったりする可能性があるため、不安な気持ちを持ったまま仕事をすることになり、本業に支障が出てしまうかもしれません。
それに対して、不動産投資では家賃が急激に下がることや、不動産の価値が急落するということはほとんどありません。常に値動きを気にしておく必要がないので、本業が忙しい人でも運用が可能な投資商品です。
投資用物件の購入後の物件管理や運用のマネジメントについては、不動産会社などに委託することになりますので、本業が忙しい人にとっては自身の負担を軽減できるという点がメリットになります。
また、最近では「RIET」にも注目が集まっています。RIETは「不動産投資信託」のことを指しており、投資家から集めた資金を不動産に投資することで家賃収入や売却益などを分配金として得る投資方法です。本来はアメリカで誕生したものなので、日本にREITは「J-RIET」と呼ばれます。
RIETは高利回りが魅力の投資商品で、現在、過去10年間のJ-RIETの利回りは約3%から約6%となっており、株式の利回りのおよそ2倍となっています。また、投資額が少額から始められるRIETファンドという商品もあり、人気を集めつつあるようです。基本的に、不動産投資は初期費用がかかるものではありますが、REITファンドは、少額投資が可能なため、自己資金がないという方も気軽に始められます。REITは投資信託と同様、1つの商品を購入するだけで投資先を分散してくれるので低リスクで始められるのも人気の要素でしょう。
ただし、RIETは物件を選ぶことができなかったり、不動産実物投資の相続税対策ができなかったりなどのデメリットもあります。
つまり、RIETは少額で始められ、分散投資でリスクを抑えながら投資ができますが、決して元本を保証するものや、ノーリスクではないという点は注意しておいてください。
(2)不労所得を得たい
不労所得とは、簡単にいえば自分自身が労働をすることなく得られる所得のことです。具体的に言うと、「株や投資信託など資産運用をして得られる配当金」や「不動産からの家賃収入」などがあります。
不動産投資は、購入したマンションの部屋などを他人に貸すことで毎月一定の家賃収入を得ることができます。ローンを組んでいた場合には、そこからローン返済額を差し引くことになりますが、差し引いた後にいくらか残るのであれば、それを不労所得として受け取ることができるのです。
ローンを完済すれば、家賃収入そのものが全て儲けとなります。このようなことから、将来的には会社員を辞めてセミリタイアを考えている方にも不動産投資は人気の投資手法と言えるでしょう。
ただし将来、不動産投資の規模を広げていきたいと考えている方は、不労取得が得られるからと言って仕事をやめると、ローン審査が通らなくなる可能性がありますので注意が必要です。
なお、将来的に不動産投資を活用してセミリタイアを考えている方は、下記記事を参照にしてみてください。
(3)長期に渡り資産を形成したい
不動産投資は、長期的に資産形成をしたいと考えている方にとっても適した投資方法です。不動産は長年に渡って利用することが可能ですので、長期間収益を得ることができます。特に、購入した物件が新築のものであった場合、その期間はより一層長くなるでしょう。
不動産購入のために組んだ不動産投資ローンを払い終わった場合は、さまざまな諸費用を差し引いてもキャッシュフローが増加しますので、より一層資産形成がしやすくなります。
また、不動産は現物資産ですので金と同様、インフレに強いと言われています。そのため長期保有しておくことで資産を守ることにもつながります。
ただし、不動産は経年劣化していきますので、修繕を行い空室リスクを回避する対策も忘れないようにしましょう。
金(ゴールド)投資のメリットについて知っておきたい方は、下記記事を参照にしてみてください。
(4)属性が良く融資に有利
銀行などの金融機関から融資を受ける際、職業によっては一般のサラリーマンよりも有利になる場合があります。
上述の通り、融資を受ける場合には条件が用意されており、その条件をクリアしないと融資を受けられないこともあります。
例えば、金融機関は返済能力を厳しく審査すると言われていますので、年収はクリアすべき重要な条件と言えるでしょう。年収の基準は、借入額や利用する金融機関によっても違いがありますが、一般的に500万円から700万円と言われています。もちろん、年収が500万円以下の場合でも、借入はできますが金利が高くなる可能性もあります。
属性が良いとは年収や社会的信用度が高いことを指しており、職業で言えば医師や公務員などがその例としてあげられ、このような方々は融資を受ける際に有利になると言われているのです。
医師、公務員の方で不動産投資を検討されている方は、下記記事にてより詳しく解説していますので、ぜひ参照にしてみてください。
(5)不動産投資の知識がある
すでに不動産投資の知識やノウハウがある方は、物件選びはもちろん、その後の不動産運営にも有利に働くことでしょう。
不動産投資は物件の選び方、税金の知識、投資ローンの知識、物件管理の知識など様々な分野の専門知識が必要になります。不動産投資で失敗される方の多くは、その専門知識がなく、言われるままに進めていることから失敗に繋がったことが殆どです。
また、不動産投資の知識がある方は、不動産が好き、勉強するのが好きな方が多いです。投資で成功するにはその投資商品が好きというのも重要なポイントになります。
よって、不動産投資の知識がある方でしたら、失敗するリスクを最小限におさえることができるので、ぜひ始めてみることをオススメします。
不動産投資の仕組みについてぜひご覧ください。
5、不動産投資で失敗しないために注意すべきポイント
ご自身の大事な資産を使う訳ですから、投資を始めるからには失敗したくないと言うのは当然のことだと思います。
ここでは、不動産投資で失敗しないために注意すべきポイントを4つ解説させていただきます。この注意点を認識しながら不動産投資を始めてみましょう。
(1)不動産投資の知識を身につける
不動産投資で失敗しないための注意点としては、繰り返しになりますが、何よりもまず、不動産投資についての知識を身につけることです。
不動産投資は、購入した物件を不動産会社や賃貸管理会社に任せることができるため、手間をかけることなく始められると上述させていただきました。
しかし、物件を探して購入するまでには、さまざまな知識を身につける必要があります。不動産投資には、今、主流となっている新築マンションや中古マンション、アパートなどの一室を購入するワンルームマンション投資のように規模の小さいものの他、マンション一棟投資などの大規模なものや、戸建て物件、その中でも新築物件、中古物件などさまざまな種類があるため、それぞれに適した知識が必要です。
そのためには、インターネットや書籍から不動産投資の知識を得ることはもちろん、不動産会社が開催している不動産セミナーや講座に参加することもおすすめします。多忙な方であれば、無料オンラインセミナーなどもあるので活用してみてください。セミナーや講座に参加すると不動産投資仲間ができ、知識や情報の交換をすることができるようになり、より一層、不動産投資に詳しくなれます。 また、無料の相談会などを開いている場合もありますので、そのような機会を利用するのも良いでしょう。
(2)信頼できる不動産会社、パートナーを見つける
不動産投資は、経験豊富な不動産投資家でも専門家のサポートなくして成功させることは難しいと言えるでしょう。
不動産会社は、毎日の仕事の中で不動産に関する最新の情報に触れる機会も多く、1人で勉強しているだけでは不足してしまいがちな知識や最新の動向について、情報を共有してくれる非常に貴重な存在です。
しかし、不動産会社の中には残念ながら質の悪いところところもため、選び方が難しく、見極めが重要になります。どのような実績があるのかを不動産会社のホームページで確認したり、インターネットの評判や口コミを確認したり、実際に足を運んでみて営業マンの対応を見てみたりしましょう。特に営業マンがメリットだけではなく、デメリットまで説明してくれるかは、物件を売ることが目的のセールストークかどうかを判断する指針になります。上場企業でも営業マンによって信頼できるかどうかにバラツキが出てくるでしょう。さまざまな判断材料を最大限に集めて、信頼できる不動産会社かどうかの検討を行うことが肝心です。
不動産会社は、不動産投資開始から何十年にも渡って付き合うことになるパートナーです。初めて購入する物件はもちろん、その後の物件購入時についての判断やアドバイス、物件の運営や管理業務を任せる可能性もあります。マンションなどの管理方法については、分からない人が多いと思われますので、不動産会社などに任せた方が安心できるでしょう。不動産会社とは一生もののパートナーとして、しっかりと信頼関係を築き上げることが大事です。信頼できる不動産会社を見つけることは、物件選びと並んで不動産投資には重要なことだと言えるでしょう。
(3)投資目標を達成できる物件を選ぶ
不動産投資と言っても、投資目標はみなさん様々だと思います。
例えば、収益性を重視されるのであれば、新築物件よりは中古物件の方が物件価格が安く、比較的利回りも高いことから、収益性が高く得られます。相続税対策を投資目標にされているのであれば、新築物件を購入された方がその目標を達成しやすくなります。
このような投資目標によって選ぶ物件が異なりますので、物件の特徴についても把握しておくことが重要です。営業マンにすすめられたから購入するのではなく、この物件を購入することによって、自分の投資目標を達成できるかを明確にした上で進めないと、結果失敗に繋がるため、慎重に判断するようにしましょう。ご自身で判断できない方は、セカンドオピニオンなどすることをオススメします。
(4)不動産投資のリスクもきちんと把握する
不動産投資は、毎月一定の家賃収入などのインカムゲインを安定的に得られますし、不動産価値が急激に下がることもほとんどないので、所有している不動産物件を売却することで、売却益などのキャピタルゲインも得られる人気の投資商品です。
しかし、リスクが無いとは言えない投資であることは上述の通りです。繰り返しになってしまいますが、大事な点なので確認しておきましょう。一番考慮しておかなくてはいけないのが「空室リスク」です。購入後に借り手がいなければ、収益を得られず自己資金でローンを返済しなければなりません。家賃滞納があった場合にも同様の事態が起こり得ます。そのようなケースで、どのような対応ができるのか、その対処法を知っておくことも大事です。
また、不動産は経年劣化しますので修繕が必要になったり、火事や自然災害など想定外の被害が発生すると、一部損壊や最悪の場合には全壊してしまうことで不動産そのものが無くなってしまうというリスクが発生してしまうこともあるでしょう。
このようなリスクを事前に把握し回避策を立てるようにしましょう。詳しくは下記記事を参照にしてみてください。